2015年10月31日土曜日

秋の空

 変わりやすい秋の空、列車間隔が長いローカル線では「今の空、良いなぁ!でも列車がいない・・・」ことは多々あること。 逆に雲が太陽を隠しそうになる時に列車が通過することもあり、思わず『「雨、雲のお友達」は誰だ!』と周囲を見まわしたくなることもある。要は、自然と付き合う上では思い通りにはいかないこと、今の状況を受け入れる慣用さがなければいけないということだ。 
 車両主体の撮影でなければ、臨機応変に「その場」を受け入れたい。今回の一枚の主役は、秋の空と質感がある柿の木だった。
2車種混結の列車は脇役にまわってもらった。
(カメラ CANON EOS7D)
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2015年10月30日金曜日

柔らかな光の中で

 撮影ポイント探しには個性が現れるもの。 例えば光にこだわりのある人は、ポイント探しは「好きな光」が中心になるだろうし、撮影のテーマが風景か被写体なのかによって「ベストポジション」は変わってくる。 「有名撮影地」でも、条件によってはそこはベストではないこともある。「解」は別にあるかもしれない。  
 今回の作品は真岡鉄道 多田羅。沿線ではとても有名な撮影ポイントだが、この作品はその有名ポイントから後方に離れたところ。秋の気配を感じさせる樹が「きれいに」表現できることと、背景が濃緑なので機関車からの煙が「活きる」ことを期待しての位置取りだった。 誰もが撮る構図でなく、自分の想いが込められた作品を創る。これが「解」であり個性となる。 切磋琢磨された個性は更に作品の質を高めていく。 これはどの分野でも通じる事だ。

この位置ではシャッターチャンスは二回ある。光る樹を抜けるシーンと引き付けてのクローズアップ。
「二兎を追うものは一兎を得ず」の例えもあるが、速やかに対応できるテクニックも持っていたい。
 (カメラ CANON EOS-1N RS、フィルム フジクローム RVP)
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2015年10月29日木曜日

撮影「名所」への配慮

 箱根登山鉄道沿線の秋は紅葉。 高低差の関係で紅葉も山から麓へと移動してくることから、時期的にも長く楽しめる沿線として人気がある。  
 今回の写真は、雑誌やパンフレットで紹介されている代表的な撮影地。 ゆっくり登ってくる登山電車を4種踏切から狙うのだが、近年 この場所での撮影に対して雲行きが怪しくなってきた。
 この踏切の先は民家につながっていて、踏切は私有地とのこと。住民からその私有地で「ねばる」撮影者に対してクレームが入っているという。 言ってみれば自宅前に長時間、大勢の人がたむろされていて落ちつかない・・・といったところだろう。 
 カメラマンは「天下無敵」ではない。せっかくのご好意で撮らせてもらっているのだから、撮り終えたら速やかに退去するという「配慮」が求められる。 仮に、その意味がわからないのであれば「マナー」から学ぶことだろう。 撮影禁止になる前に。

赤と黄色の競演。
 (カメラ CANON EOS-1V HS、フィルム フジクローム RVP)
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2015年10月28日水曜日

鉱都 足尾を偲ぶ

 わたらせ渓谷鉄道を初めて訪問したのは、北陸新幹線長野開業で碓氷峠から在来線が消えた頃。 紅葉を楽しむ群馬詣の新たな行き先を探しに訪れた程度だった。 新鮮な目でロケハンしてみると、役目を終えた施設や鉱山作業員用の住居らしき建物が印象的だった。 なぜ渓谷でなくこれらの施設に目がいったかは思い出せないが、知らず知らずのうちに「足尾銅山」のイメージを追っていたのかも知れない。 背景の紅葉も見事だったのでトロッコ列車と合わせて狙ってみたが、通過前に山が陰ってしまい作品的には今一歩になってしまった。 以後、わたらせ渓谷鉄道には幾度か訪問しているが、この場所へは足を向けてはいない。 今は沿線の景色が魅力的に映るからだ。

名物のトロッコ列車は元JRと元京王線の車両が使用されている。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)

第三セクター転換時は「レールバス」だったが、今は16m級車両に交代した。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)



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2015年10月27日火曜日

試運転はおいしい!?

 秋は紅葉。 「秋の旅」のツアー旅行のパンフレットが、紅葉&恵みの幸をテーマにした内容に変わることからも、決してオーバーな表現ではなさそうだ。 
 紅葉を観光資源にすることに気がついた鉄道各社もこの時期にイベント列車を運行させる傾向がある。その一環として今週末JR只見線では、SL列車の運行がなされる。 機関車を真岡鉄道より借りるため、毎年の運行ではないが紅葉シーズンと重なる時期のSL運行は、客車内も暑からず寒からずで乗客にも人気があるようだ。
 ところで、本運転では乗車する一般客向けにヘッドマークを付けることが多いため、ヘッドマークなしの「素の」蒸気機関車が好きな「撮り鉄」さんや平日休みの人は「試運転」を狙う傾向があるという。 
 試運転日程は基本的に公表はされないが、他の列車運行に影響がある場合は事前に「時刻変更日」をPRしていることから容易に推測することができる。 他はパターン化されている日程を読む事。 JR東日本環内の運転では、本運転日が土日であればその週の金曜は休みで前3日が試運転になるとも言われている。 今日、只見川沿いにC11の汽笛が鳴っていれば、読みは「当たり」になる。 
紅葉から抜け出る蒸機列車。 これは本運転。
(カメラ CANON EOS7D)
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2015年10月26日月曜日

七久保の秋。

 国鉄 飯田線に旧型国電が健在だった頃、気に入って通った場所に七久保がある。隣駅の伊那本郷までの途中に山々を背景に列車を撮れるポイントがあり、いかにも伊那らしい雰囲気の写真が撮ることができるからだ。
 今回の作品は、秋の斜光に照らされるススキと無骨な旧型国電の対比でローカルムードを演出してみたもの。 暫く疎遠になっている伊那路だが、今はグーグルマップの「ストリートビュー」で居ながらにして「近況」を見ることができるようになった。 今でもこのポイントは往時と変わらないようだ。     
旧型電車時代は4両編成も珍しくなかったが、現在の車両では2~3両となっている。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム コダクローム KR)
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2015年10月25日日曜日

雨上がりの朝

 雨が好きか嫌いかの二択で問えば、「嫌い」という人は多い。撮影行でも雨の日は何か気分が乗らない、という怠けクセがムクムクと出てきてしまう。 そういう中でも好きなシーンがある。 それは雨上がりに陽が差した一瞬。雨に濡れた葉や果実が生き生きとしてくるからだ。 
 時にはハロウィンのかぼちゃに見えるような柿などを発見すると、更に楽しくなる。 鉄道写真と言えども被写体は列車のみに留まるのでなく、「気になるもの」を探す行動が良い結果になるようだ。       
小さな柿を大きく活かしてみる。背景の列車は連結部を入れることで「編成」を表現している。
(カメラ CANON EOS7D)

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2015年10月24日土曜日

魅力的な秋の函館山線。

 函館本線は函館~札幌~旭川を結ぶ大幹線。その内、函館山線といわれる長万部から倶知安、小樽を経由する函館本線の紅葉は昔から一見の価値アリと言われている。山線を行く観光列車としては、観光シーズンの週末に運転される臨時特急「ニセコ」号はあるが、平日はローカル列車が走るのみのローカル線になってしまっている。
 道南の秋景色を楽しむには、寝台特急「カシオペア」のようなクルージング列車などの入線を期待したいところだが、例外的な迂回運転を除き実現していない。そして今後、函館山線の運命を左右するのは北海道新幹線。札幌延伸の際は山線ルートで建設されるため、開通後は「並行在来線」として在り方を問われることになる。 さて、風光明媚な山線は存続できるだろうか。  
函館起点185キロポスト付近を行く「C62ニセコ」。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)


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2015年10月23日金曜日

柿が伝えること

 撮影行で心がけている事の一つに地元の皆さんとの会話がある。 自分が知らない事、意外な事は良い土産話になるからだ。 磐越西線では地元の方から柿が豊作の年は雪が少ないと聞いたことがある。 あと3年おきに大雪になるとも・・・今年の冬はどうなるだろうか。

季節の変化は先人の知恵が頼りになる。 この年は大雪が降った。
(カメラ CANON EOS7D)
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2015年10月22日木曜日

滝谷の秋。

JR只見線の滝谷駅は、昔から蒸機撮影で知られていた駅。 往年のポジションでの撮影は叶わないが、駅近くの鉄橋を道路脇から撮る事ができるので「列車移動者」には人気がある。その理由は、滝谷駅が列車交換の出来る会津宮下~会津板下駅間にあるため、列車交換する上下列車を「効率良く」撮る事ができることから。 1日6往復の只見線では走る列車全てが「本番勝負」。失敗が出来ない緊張感がある中でも蒸機列車は「特別な臨時列車」。今年も試運転を経て来週末、本運転が行われる予定だ。  

樹木は伸びたが、鉄橋を横から見るポジションは健在。
(カメラ CANON EOS-1V HS、フィルム フジクローム RVP)

C11が似合う只見線。 今日、真岡鉄道から回送されている。
(
カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)

かつては貨車の引き込み&列車交換のできる駅だったことが伺える。


2015年10月21日水曜日

うつくしま福島

 四季折々の風景が楽しめるJR只見線、特に只見川第一鉄橋は、「お立ち台」からきれいな写真が撮れることから人気があるポイント。パープル色の橋をメインにするのが定番だが、周囲には見事に色づく樹もある。 紅葉を主にした構図で切り取ってみると、「うつくしま福島」が映し出された。 福島の秋は美しい。 

キハ40が往来する橋。(カメラ CANON  EOS7D)
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2015年10月20日火曜日

トトロが待つ駅 上総大久保。

 春は桜、秋はイチョウと楽しめる駅が小湊鉄道 上総大久保。 イチョウの大木がある「上総久保」と紛らわしいが、こちらは養老渓谷駅の一つ手前にある無人駅。この駅の名物は二つ。一つは駅舎に描かれた「トトロ」。そしてもう一つは公衆トイレ「森の入口」。「何でこんなところに!?」といった斬新なトイレは2014年設置、思わず「入ってみたくなる」トイレだ。 現在、小湊鉄道は月崎~上総中野が大雨被害で代行バス輸送になっている。 紅葉シーズンに間に合うよう、早期の復旧が望まれるところだ。

トトロの壁画は、廃校になった白鳥小学校の生徒によるもの。
便所&トイレ、不思議な光景。
駅付近は好撮影地が多い。



2015年10月19日月曜日

驚きを与えた「アルコン」

 「アルファ・コンチネンタル・エクスプレス」略してアルコン。1985年に登場した国鉄とトマム、新得のリゾートホテルがタイアップしたリゾート客専用列車は衝撃的だった。 車両自体は急行用気動車の改造ながら内外装は一新され、当時のグリーン車以上の設備を備えた「普通車」の誕生は地味なイメージの北海道国鉄に新たな風を吹き込んだ。 特に前面形状は、後に同じ構造のジョイフルトレインが、本州の金沢局、新潟局にも誕生した事からも大きなインパクトを与えたものだった。
 時はバブル時代に入る頃、この列車の成功以後、北海道には新しいコンセプトのリゾート列車の出現が続くこととなった。近年は「元気がない」という表現が似合うJR北海道。 前例の壁を破った「アルコン」コンセプトを今こそ活かしてもらいたいと願っているのは私だけだろうか。
魅力的な秋の石勝線を行く「アルファ・コンチネンタル・エクスプレス」。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2015年10月18日日曜日

2015荒川線の日

 「昭和49年10月1日」は都電荒川線誕生の日、それにちなんで毎年、鉄道記念日のある10月には荒川車庫にてイベントが行われる。 今年の注目は、9月にデビューした新車8900型電車で二台並べての展示となった。 一方、子連れのファミリー層に人気のある物販コーナーには、都電関連グッズのみならず東急電鉄、銚子電鉄、ひたちなか海浜鉄道からも出展があり、とても賑わったイベントとなった。 今回はその荒川線イベントのスナップをまとめてみた。
 







「都電もなか」で有名な明美製菓の「都電まんじゅう」、100円也。
新車の色は、先代同様に増備されるごとカラーリングが変わるとか。

人気の物販コーナー、手前は「ひたちなか海浜鉄道」
速度厳守。
荒川車庫~荒川遊園は、秋の薔薇が咲き始めており

11月にかけて沿線を彩ってくれる。

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2015年10月17日土曜日

見通しがいい上野駅。

 北の玄関 上野駅は高架、地平合わせて17本の在来線プラットホームがあるターミナル。 そのうち山手線などが頻繁に発着している高架ホームが、今春上野東京ライン開業によって様変わりしている。 
 それは高架ホームに電車がいない光景が、日常的に見られるようになったこと。 それまで上野で折り返ししていた高崎線や一部の常磐線が東京方面へ流れたことで「長時間停車」が消えたことによるものだが、「これが上野?」と思わせるような凪ぎの空間になった。これも時代の流れなのだろう。        
1番線からの光景。(カメラ RICOH GRデジタルⅡ)

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2015年10月16日金曜日

用意した一着

 「用意した一着」とは将棋用語で「あらかじめ想定した局面に到達した時に放つ妙手」をいうが、撮影でも同じような場面に遭遇する事がある。 例えば、紅葉の秋をイメージしてロケハンしていても、どうも色つきが「いまひとつ」といったことは多々あるもの。 そういう中でも「それらしい紅葉」を見つけた時に、これを活かす構図をどのようにイメージするか。そのプロセスこそが「次の妙手」になる。 さて、その妙手を放った今回の一枚だが、「秋」を感じてもらえただろうか。

主題は紅葉、副題が只見第二橋梁を行くC11。
(カメラ CANON EOS7D)

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2015年10月15日木曜日

列車を守る鉄道林

 鉄道林という森をご存知だろうか。この森の認知度は、鉄道ファンでも決して高くはない。ましてや一般の皆さんが鉄道沿線にある森を意識する事は皆無。列車乗車中では「景観を遮る鬱陶しい樹だなぁ」程度かもしれない。 だが、鉄道林は風雪や雪崩から線路を守る目的で植林された人工の森で、明治26年に最初の鉄道林が設けられたという歴史ある「鉄道施設」でもある。
 JR東日本エリアでは東北地方に多く見られ、樹の種類はその目的から落葉しない針葉樹の「スギ」が主だったが、昨今はスギのみならずその地域に合った樹種と混植する傾向という。 沿線で見る鉄道林は、緑の屏風のように威風堂々としており不思議な力を感じる。 「守護神」ならぬ「守護林」、そんな意識で鉄道林を車窓から眺めてみてはいかがだろうか。  
鉄道林を背景にすることで白煙を活かしてみた。(カメラ CANON EOS7D)

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2015年10月14日水曜日

鉄道記念日に思うこと

 10月14日は鉄道記念日。昨今の「鉄道趣味」ブームでは、この日前後に鉄道各社のイベントが開催され、この趣味の拡大に貢献しているのはご存知の通り。 
 ところで、その「鉄道維持」のために必要なことは何かを考えてみると、答えの一つに「重機が通れる並行道路」の存在がある。 長大トンネル建設が困難だった昔の線路建設では、海山に対しては急勾配急曲線といった工夫で未開の地に線路が築かれている路線も少なくない。JR線はその多くが国鉄時代に建設された路線を維持しているが、いったん自然災害などに襲われたとき、冒頭の答えが重くのしかかる。 
 山間の路線だったJR東日本の岩泉線は、災害復旧に際して重機が入れなかった地形だったこともあり、長らくの「運休」の後、廃線になってしまった。
 今、JR北海道の日高本線も高波による路線被害を受け、鵜川~様似間で代行バスによる運行が続いている。この路線をどのように復旧させるかは定かではないが、仮に線路付替えとなれば多額な費用が必要となる。沿線自治体は鉄道の廃止は回避したいところだが、今後の地方鉄道のあり方を再考すべき状況であることは間違いない。さて、どのような結論に行き着くだろうか。

新冠駅を発着する列車は「運休」が続いている。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)


高波による線路被害があった大苅部~厚賀間を行くディーゼルカー。
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2015年10月13日火曜日

秋桜

 秋の桜と書いて「コスモス」というのは、言い得て妙なもの。 見る位置では、本家の桜は見上げる、秋桜は見下すというのが一般的だが、季節感を表現するには一工夫したいもの。
 今回の写真は、秋の釜石線をロケハンしていると民家の庭に咲いていたコスモスと列車が絡められるポイントを発見したときのこと。撮影ポジションを模索した答えは、道に跪くことだった。 目線を下げる事で庭木との色合いが面白いアングルが見えてきた。
 こういう状況では、三脚を使わず機動性のある「手持ち」で撮る方が良い結果になるようだ。 


庭先からD51が見える、うらやましい光景。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2015年10月12日月曜日

イチョウの駅、上総久保。 

 小湊鉄道の上総久保駅は、田園の中にある無人駅。この駅には大きなイチョウが一本ある。紅葉の時期は、鮮やかな黄色が迎えてくれる。 思わず途中下車をしてみたくなるのだが、この区間の列車本数は上下共一時間に1本。 撮影に関しては、狙いを定めておきたい。
 

乗ってきた列車とイチョウを絡める。
(CANON EOS-1N RS、フィルム フジクローム RVP)

気になる自転車。 持ち主が下車してくるのを期待して待ってみたが・・・。
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2015年10月11日日曜日

窓はキャンパス

 ボックス席の一枚ガラス窓は楽しい。景色を大きく見る事ができるからだ。 時には絵画モドキの一瞬も。 このような程よく「キャンパス」窓になる車両は、今では国鉄時代の旧型客車と寒冷地仕様の気動車に残るだけになっているが、良い景色は大きな窓から見たいもの。最近の新幹線での飛行機然とした小さな窓には、改善を望みたいところだ。    
窓の開く二重窓はJR北海道のキハ40。(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)
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2015年10月10日土曜日

ありのままの日常

 「~らしさ」に捕らわれすぎると、時にはマイナスに働く。 例えば「蒸気機関車は煙モクモク!であるべきだ」でいうと、意識がそこに「集中する」あまり、周りの小さな変化、季節の移ろいに気づくことは二の次、三の次になりがちだ。 あとで「あの時、こんなシーンもあったなぁ。撮っておけばよかった・・・」と呟いても後のまつり。 
 では「~らしさ」を外してみたらどうだろうか。 ガイドラインがないと不安なこともあるだろう。だが、素の状態から得たことは良いも悪いも大きな経験になる。 それが個性の始まりでもあり、「オリジナル」はそこから生まれる。 「人真似ではなく下手でもオリジナルをつくりなさい」、亡き恩師の教えは今でも活きている。  
「気づき」は感性。秋はそこにある。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2015年10月9日金曜日

懐かしい碓氷線の紅葉。


 横川〜軽井沢間の碓氷線が北陸新幹線長野開業で廃止されて久しい。1990年代前半、秋の一日はこの区間に通ったものだ。その中でお気に入りだったポイントは、現在遊歩道に整備されている「めがね橋(碓氷第三橋梁)」を見る丘。旧線のレンガアーチと現役だった新線と絡める事で、新旧両線の対比をしていた。 今、この区間から鉄道は消えたが背景の山は変わらない。撮影当時、紅葉の見頃は「文化の日」前後だったが今年は早くなりそうだ。  
レンガアーチは明治25年に完成。 66.7パーミルの勾配を持っている。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)
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2015年10月8日木曜日

諏訪峡の秋

今年の紅葉は、例年より早いという。 色づきは寒暖の差が大きなポイントになるが、綺麗に紅葉する年には紅葉の名所に行って日本の秋を楽しみたいもの。 とはいえ、休みが週末に限定される状況では、紅葉のピークに遭遇するかは運次第のところもあるのでもどかしい。 
 諏訪峡は上越線の上牧~水上間にある渓谷。 紅葉の綺麗さは昔から知られている名所でもあるが、紅葉のピークに遭遇したのは3年越しだった。 今回の写真は11月15日頃だったが、紅葉は「例年並み」という条件がつく。 さて、例年より早い今年は何時ごろになるのだろうか。   


色鮮やかな諏訪峡を行く、E655系「なごみ」。(カメラ CANON EOS7D)
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2015年10月7日水曜日

待つ、撮る、貰う

 ドクターイエローの走る日の東京駅は御覧のとおりの人だかり。 他の新幹線には目もくれず、黄色い新幹線の入線を待っている。スマホで撮っていたマダムが呟く、「ドクターイエロー見ると元気を貰えた気がします」。 「幸せを呼ぶ黄色い新幹線」の都市伝説は、どうやら本当のようだ。
下り「のぞみ検測」東京駅入線は11:35頃。皆さんよく知っている。
(カメラ CANON EOS7D)
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2015年10月6日火曜日

柔軟な視点

  蒸気機関車の運転に欠かせない設備が、ターンテーブルという方向転換のため転車台。 だが、復活蒸機のイベント運転線区には、ターンテーブルが残っていることが稀で、そのような線区での折り返し運転の際は他の機関車の助けを借りて蒸機は「ぶらさがり」で戻ることになる。
 「ぶらさがり」状態の蒸機を「列車として」撮影するとサマにならないが、逆に「遊び心」でアレンジすると面白い作品が生まれることもある。 今回の作品は、ぶらさがりのD51のキャブを背景にして林檎を主役にした構図。 蒸機牽引の列車では、「かなり」勇気がいる構図だがそこは「ぶらさがり」の良さ、思い切ったことができる。 ここで大事なことは、「思い切る」には「下地」が必要だということ。 応用は「下地」がしっかりできていればこそ利く。 その逆はない。
 信州りんごとD51の出会い。イベント運転される地方路線では「数十年ぶりのSL」という宣伝文句も珍しくない。
「毎週」運転される首都圏近郊とは大きく異なる。 貴重なイベント運転だからこそ、臨機応変な姿勢で望みたい。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)

 

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2015年10月5日月曜日

柿 実る。

 「実りの秋」を感じさせる素材のひとつが柿。 季節感を表現するには都合が良いので、柿を見つけると構図に入れられないか推敲してみることが多い。
 今回の写真もその中の一枚。10月初旬の房総では、紅葉にはまだ早いが民家に植えられている柿が色付き始めていた。緑一色の中では良いアクセントとなっていたので、これを取り込んだ構図で列車を待つと、まもなく清々しい朝の光を受けて、いすみ鉄道唯一の「快速」が通過。それは、かつて房総を網羅した国鉄ディーゼル急行の姿そのものだった。
キハ28が走る「いすみ鉄道」、この日は「レストラン キハ」となる日。(カメラ CANON EOS7D)

「レストラン キハ」 ご予約のお客様の指定席です。


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2015年10月4日日曜日

車両がいない鉄道写真

 「車両が好き」が高じて「障害」となるものを排除する・・・という思考は理解し難いものだ。 沿線には魅力ある被写体が多くある。 それに気づくことなく、狭い視野で「決めつける」のは残念としか言いようがない。 「車両が好き」ではなく「車両も好き」。 一文字の違いで作品のアプローチは変わっていく。 わずか一文字、されど一文字。 


勾配票は主役か脇役か。 そのプロセスも楽しいもの。
(カメラ CANON EOS7D)
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2015年10月3日土曜日

いすみ鉄道のキハ20。

 「いすみ鉄道」話題の新車キハ20、基本的な構造は従来車と差異はないが塗装を国鉄一般色に変えるだけで印象が大きく変わったのは驚いた。 実車をみてこの車両らしさを探してみると、やはり「キハ顔」。 正面から狙ってみると「昭和の気動車」が走行しているように思えてしまう程、サマになっている。 沿線の四季に国鉄色が似合うのは先のキハ52で実証済み。菜の花カラーの従来車共々、次が楽しみな「いすみ鉄道」だ。
平成27年製「昭和のキハ」。(カメラ CANON EOS7D)
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2015年10月2日金曜日

魅力的な秋の上越線

 上越線の高崎~水上間は、蒸機牽引の列車が走ることで知られている。 D51、C61といった機関車が幹線を走る姿は、日本でもここ上越線だけ。 イベントで重連運転となる時は、季節感を取り込むと迫力は抑え気味にはなるが、良い雰囲気になる。 だが、かつて特急、急行が往来した時代から、優等列車が消えた今の上越線での最長編成が老兵頼みのイベント列車とは寂しくなったもの。 JR管轄の上越線でも他の新幹線開通後に第三セクター化された並行在来線と同じ構図を辿っている。        

実りの秋を行くD51+C58。 このロケーションでは長い編成が様になる。
(カメラ CANON EOS7D)
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2015年10月1日木曜日

秋は夕暮れ

 列車を待っている間、ふと「枕草子」の秋の一節が頭に浮かんだ。 「いと小さく見ゆるは いとをかし。日入り果てて 風の音 虫の音など はた言うべきにもあらず。」 まさにそのとおりの光景だった。 さて、どのように表現してみようか。 筆ではなく一枚の写真で。 

家路につくイメージを作るため、去っていく列車を選んでみた。
(カメラ CANON EOS7D)
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