2017年10月31日火曜日

その日を待つ紅葉

 今回の作品はJR只見線の只見川第八鉄橋を行く普通列車。撮影日は2010年10月31日。只見線のこの区間は2011年の水害により現在も不通になっていることから、紅葉の時期を行く列車は2010年で中断されたままだ。列車は来ずとも自然の営みは変わらない。車窓を彩った沿線の木々は今年もきれいに色づいていることだろう。あとはこの景色に列車が帰ってくる日を待つだけ。しかし、鉄道復旧の基本合意締結が報じられた今年6月のPRには運行再開時期については明記されてはいない。
「うつくしま福島、彩の秋」
(カメラ CANON EOS7D)

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2017年10月30日月曜日

白煙が映える季節

 寒暖のはっきりするこれからの季節は、蒸気機関車の煙が鮮明になることからファンには人気がある。蒸機撮影では「煙モクモク」のシーンが主になりがちだが、この時期はシャキッとしてくる白煙を活かしたいもの。特に背景に常緑樹を配すると存在感がでてくるようだ。今回の作品は大井川鉄道の第一鉄橋。対岸のスギ林が白煙の引き立て役になっている。今年の10月は週末雨続きでスッキリしなかったが、秋本番はこれから。来月に期待したい。 
川根温泉整備前の背景はとてもシンプル。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RDPⅡ)
 
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2017年10月29日日曜日

花電車のメッセージ

 2011年、都営交通創業100周年を記念して運行された「花電車」。今、振り返ってみてみると「がんばろう日本!」のメッセージが当時の世相を象徴している。東日本大震災は言うに及ばず原発事故はそれまでの価値観を一変させた出来事だった。「がんばろう日本!」は、それを踏まえてメッセージ。あれから6年。花電車のメッセージは色褪せてはいないだろうか。
7500形を改造した花電車。形式は100周年に因み「花100形」となった。
(カメラ CANON EOS7D)

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2017年10月28日土曜日

二度目の「リレー号」

「新幹線リレー号」は、東北上越新幹線上野開業まで上野~大宮間を結んでいた列車として知られているが、後年スポット的に二度復活したことがある。今回の作品は二度目のリレー号で、運行されたのは1995年。北陸新幹線建設の関係で高崎駅先に上越新幹線から分離する「38番高速分岐器」を挿入する工事により、高崎~越後湯沢間を3日間運休しその代替として上越線に運行されたものだ。この時にファンからの注目を浴びていたのがリレー号に充当された車両で波動用の583系、「あさま色」489系、185系を中心に運行された中、イレギュラーながら「上沼垂色」「国鉄特急色」の485系も登場するなど話題性には事欠くことのなかった列車だった。紅葉の時期には早かったが上越国境を行く「上越特急」の中で白眉だったのはやはり国鉄特急色。そこに往年の「とき」「いなほ」の姿を重ね合わせたのも懐かしい思い出だ。
国鉄特急色485系は青森から。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)

12両編成が充当された583系。

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2017年10月27日金曜日

パイロンの意味するところ。

 上野駅13番線、数年前まで寝台特急が発着したプラットホームには今も団体列車「カシオペア」が健在だ。「カシオペア紀行」ツアー参加のお客さんが入線してくる列車にカメラを向けている光景は、寝台列車がほぼ皆無になった今となっては懐かしいものだ。ところが先頭方にあるパイロンとロープで囲まれたエリアには違和感を覚えた。駅側からの注意書きと合わせての「マニア向け」対策のようだが、ツアー客の高揚している気分を削ぐかのような無粋な行為であることも承知の上での苦肉の策。このパイロンの先にはサポーターであるはずのファンと鉄道会社との混沌とした関係が留まっているようだ。


この中は立入禁止。
ファンへのメッセージ。



ツアーの開始は、記念撮影から。
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2017年10月26日木曜日

バランス(2)。

 国鉄形気動車が残るいすみ鉄道。現在、キハ28形には急行色、キハ52形にはタラコと称される首都圏色が施されている。「首都圏色」の由来は、塗装経費節減を目的とした単色気動車の最初に投入された線が「首都圏の」相模線だったことからで、その後誕生したキハ40系列では標準色となり、従来のツ-トンカラーの「一般色」も「タラコ化」されていった経緯がある。「タラコへの賛否」は概ね50歳代を境に評価が分かれると言われているが、急行色との混成では一般色に劣る事は否めないだろう。今回の作品は一般色時代のキハ52形と急行色との連結部。同じ色の塗り分けを変えているだけだが、双方のバランスがとれている。これで良し。やはりタラコのキハ52にはクリーム色を加えてあげた方が良さそうだ。
次が楽しみな、いすみ鉄道の気動車。

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2017年10月25日水曜日

「こだま」のDNA。

 今回の作品は、昭和60年(1985年)3月のダイヤ改正に向けて九州地区から常磐線特急「ひたち」増発用に集められた初期型のボンネット車。前面の赤ヒゲを廃止した九州スタイルが旧「こだま」151系に近いとも言われていたそのままの姿で「ひたち」に使用されたときのもの。ダイヤ改正後はボンネット車両にも絵入りヘッドマークが導入されたので過渡期ならではの記録になった。国鉄時代の車両の移動は全国規模だったことを物語るエピソードだが、この時には伏線があり「お古」を集結させた「ひたち」には新形車両への置換えが前提になっていた。それが651系「スーパーひたち」。そこに「こだま」のDNAが継承されていると感じられるのは私だけだろうか。
「こだま?」と思わず目を疑った「ひたち」。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RDP)


似てるかな?651系と485系。


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2017年10月24日火曜日

21年前、足利を目指した1号編成。

 平成8年(1996年)10月24日は、鉄道ファンには平成になって初めてEF58+1号編成による御召列車が運行された日として知られている。この時の御召列車は両毛線  小山~足利間を運行したもので、御料車にはベルギー王国アルベールⅡ世 御夫妻と天皇皇后両陛下が同乗されていた。そのため12年ぶりのロイヤルエンジンとなった牽引機EF5861号機の前面にはベンギーと日本、両国の国旗が掲げられ、更に1号編成の運行は9年ぶりということもあって、舞台となった両毛線には各地から多くの鉄道ファンや沿線のギャラリーが集まるという特別な日になった。この日の体験はEF58+1号編成による御召列車の魅力を実感するだけでなく、これ以降の1号編成の御召列車を追いかける動機付けにもなった。その切っ掛けとなったEF58+1号編成の御召列車は、平成13年(2001年)まで運行されたが現在は後継のE655系にその役目を譲っている。
走行中に御料車の窓が開けられたのはこの時が初めて。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2017年10月23日月曜日

台風の残したもの

 今回の作品は2007年9月に陸羽東線で運行された「陸羽東線全線開通90週年号」、鳴子御殿湯付近で撮影している。現地入りしてまず目に飛び込んできたのは濁流で、これは数日前に北上した台風の影響によるもの。水嵩の増した川は危険だが、ギャラリーはお構いなく3年ぶりとなる蒸機列車を見送っていたのが微笑ましかった。ちなみに昨日来の台風21号の影響で陸羽東線は運転を見合わせているという。大きな被害が無い事を願うばかりだ。
鳴子御殿湯って新駅?と思ったが元は東鳴子 駅、1997年に改称している。
(カメラ CANON EOS-1vHS、フィルム フジクローム RVP)
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2017年10月22日日曜日

衣替えする「流馬」。

 11月の第二土曜日は「流鉄の鉄道の日」。第16回目の今年の目玉は「ピンク色の電車に名前をつけよう」。ブルーの「流馬」号が来春「ピンク色」に装いを改め再登場する事に伴う「愛称募集」だ。撮影会ではなく子供向けのイベントなので、家族連れで賑わう「流鉄の鉄道の日」。さてどのような名前候補が集まるだろうか。
ピンク色 になる「流馬」。一説によると流山と馬橋の頭文字を組み合わせた愛称とか。
(カメラ CANON EOS7D)
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2017年10月21日土曜日

最後になるか?新潟駅発SLクリスマストレイン。

 20日にリリースされたJR東日本「冬の増発列車のお知らせ」によると、毎年恒例になっている磐越西線「SLクリスマストレイン」は12月2、3日に運行される。その中で今年のSLクリスマストレイン、2018年度から「ばんえつ物語」号の新潟駅乗り入れが高架化工事の進捗により中止されるとも囁かれている中で最後の新潟駅発着「ばんえつ物語」号になる可能性がでてきた。次年度の運行予定は今後のPRを待つとしても、いよいよ年末年始に向けての動きが始まった。その中で蒸機ファンにとっての嬉しいプレゼントは東武鉄道の「大樹」。12月も土日、更には元旦にも運行されるという。冬は寒空の下、煙が映える季節でもある。どのような作品が生まれるのか、今から楽しみだ。
新潟発着の「ばんえつ物語」号は2002年から継続されている。
(カメラ RICOH GRデジタルⅡ)


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2017年10月20日金曜日

ぽかぽか気分。

 長雨の中での「晴れの日」は貴重だ。こういう時は、カラッとした青空に誘われての虫干しならぬ「人干し」も良いものだ。久しぶりのカメラ散歩、気分が晴れやかだとありふれた風景でも新たな発見がある。人も自然も生き生きとしている光景から得られるエネルギーはその場にいるからこそ。太陽を待っているのは洗濯物だけではないようだ。
ぽかぽか。
(カメラ CANON EOS7D)
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2017年10月19日木曜日

Rainy Day(4)

 函館本線216.6キロポスト付近のSカーブを行くC62。往年のC62重連では「ジェット機サウンド」と称されたドラフト音とブラスト音が奏でるシンフォニーが、単機でも悪条件下ではその片鱗が伺えた。地響きと共に迫ってくる「ジェット機サウンド」。その音に魅了されたファンは多かった。
「C62の音を聴きにきた」というファンには、この趣味の奥深さを実感したものだ。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)

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2017年10月18日水曜日

Rainy Day(3)

 空転を抑えつつ喘ぎながら迫ってくるC62。ドラフト音とブラスト音が共鳴して山間に響き渡る。ここは20‰の勾配が続く稲穂峠、そのサミットでもある稲穂トンネルまではあとわずかだ。
この写真を撮った後、仲間と握手。言葉にできない感動を共有した一瞬だった。
(カメラ CANON NweF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2017年10月17日火曜日

Rainy Day(2)

 濡れた線路にパワーがとられ、C62が喘ぐ。北海道のC62は軸重を調整した軽量型。急勾配、急曲線が続く函館山線では、その持てるパワーと軽量型故に空転がついて回った。空転は火床を荒し蒸気が抜けるリスクがある。そのためには機関士の腕がモノをいう。この当時の機関士は、現役時代からC62を操っていたスペシャリスト達だった。 
塩谷駅発車後、オタモイ峠へ向けて加速する。
空転の状況がこの先の厳しさを象徴している。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP) 
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2017年10月16日月曜日

Rainy Day

 雨が続くここ数日、ふと思い出したのが雨に濡れながら列車と対峙した過去の記録。今回はC623号機が牽引したC62ニセコ号。ファンには懐かしい函館本線215.3キロポスト付近の一枚だ。この路はいつか来た路、山間に響き渡ったC62のドラフト音は今も鮮明にフィルムと記憶に残っている。

狙った位置まで「引きつける」ワクワク感。C62は別格だった。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RDPⅡ)
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2017年10月15日日曜日

しっとり

 蒸気機関車には悪天候がいい。特に線路を濡らす雨や雪は、空転や滑走を誘発する要因になることから思いがけないシーンに出会うチャンスだ。とはいえ悪天候下のフィールドでその一瞬のために待つのは辛いもの。そこには自分との葛藤がある。「もう、いいのではないか・・・」と何度、自問自答したことだろう。それでも狙った通りの表現が出来たときは、それまでの辛さも忘れてしまう。しっとり濡れた蒸機にはそれだけの魅力がある。
悪天候でも「撮影時」には安全面から傘は閉じるようにしている。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)

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2017年10月14日土曜日

1号機関車

 10月14日は鉄道記念日。1872年の10月14日、「汽笛一声新橋を」から始まった鉄道の歴史を物語る機関車が大宮 鉄道博物館の「1号機関車」。オールド世代には交通博物館で、絵本世代には「きかんしゃ やえもん」のモチーフとなった機関車として広く親しまれている同機は第一回の鉄道記念物でもあり、国の重要文化財に指定されていることは有名な話。その「1号」の称号は鉄道開業前イギリスへ発注された機関車のうち最初に到着した機関車ということから付番されており、後の車両称号規程では「150形」と定められている。再度、この機関車に「1」が負番されたのは、1911年(明治44年)島原鉄道へ転入してからで同社の1号(初代)機関車として島原の地に足跡を残している。1号機関車でいえば島原鉄道に残っていた事で将来の展望を拓くことになったが、鉄道開通150年を迎える2022年に向けてそろそろ後世に残していく「平成時代の車両」を議論してみるのも悪くない。ファン同士の居酒屋会談でも面白いテーマになりそうだ。
「やえもん」安住の地。
(カメラ RICOH GRデジタルⅡ)
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2017年10月13日金曜日

石勝線と夢空間

 1994年秋の北海道観光キャンペーンで運行された「夢空間北海道」号。札幌、函館、登別、洞爺といった行き先の中で注目されたのはトマムと池田を目指す列車が設定されたこと。トマム行は過去スキーシーズンに運行されたことがあったが、秋の紅葉シーズンでは初めてのことだった。今回の作品はそのトマム行「夢空間北海道」、「C62ニセコ号」秋季運行で渡道した際に撮ったものだ。石勝線を行く「夢空間」には更なるエキサイティングなリゾート列車の誕生を期待させたが、今の方向性は豪華クルージングトレインに向かっており「少しだけの贅沢」から乖離していくのは残念だ。
北海道は「夢空間」の晴れ舞台。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)

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2017年10月12日木曜日

存在感。

 陸羽東線の鳴子温泉駅から赤倉温泉駅間にかけては18.2‰の勾配区間、蒸機列車の運行に際しては力行の煙が期待できることから狙いどころの区間だ。ところがここは山間にあることもあって撮影に向いた「引きがとれる」スペースが見つけ難いのがネック。そのなかで観光施設の日本こけし館がある鳴子公園は、展望が利くことから古くから人気があるポイント。今回の作品では列車と鳴子の町並みを絡めることで、生活の営みを感じさせるように意図している。ここでは短編成のディーゼルカーより「ある程度」長さのある列車の方が見映えがするようだ。
沿線の小牛田と新庄には転車台も健在。SL列車の運転を期待したいところ。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2017年10月11日水曜日

組み合わせの妙

 今回のポイントは蒸機撮影には最適な上り勾配の築堤でも、線路脇のススキや紅葉は今ひとつ、「はさかけ」だけでもしっくりこないというマイナス面が目立つ「撮影地ガイドには載ることの無い」ポイントだった。その中でも主役は蒸機の煙とし半逆光で輝ることを期待して、脇役に中途半端ながらも先の3アイテムを取り込んでいる。その結果が今回の作品。背景の森が白煙を引き立てているなど脇役がそれぞれ良い感じに収まっている。これで良し。出来不出来は撮った直後にわかるものだ。 
秋の福島を行く。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2017年10月10日火曜日

奇抜だった白山色。

 民営化後の1988年、リニューアルでイメージアップが図られた特急「白山」用489系電車に施された専用カラーは、夕陽の照り返しを受けた霊峰「白山」と北陸の雪をイメージしたもの。ファンからは「白山色」と称され、好き嫌いは別にしてもその色合いはリニューアルされグレードアップされた車内設備(ラウンジ&コンビニエンスカー、グリーン車、普通車のアコモ改造)のアピールには十分だった。白山色は地域色として定着するには奇抜すぎるというのが当時の感想だったが、特急「白山」廃止後も2002年まで維持され以後は国鉄特急色に戻されている。
碓氷峠を行く「白山」。定員の関係で白山編成にはボンネット車が充当された。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)

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2017年10月9日月曜日

上沼垂色

 上沼垂色(かみぬったりしょく)はJR東日本 上沼垂運転区(現 新潟車両センター)に配置されていた485系電車に施されたオリジナルカラー。民営化後、各地でクリームと赤の国鉄特急色から変更された地域色の中では人気のあった塗装だ。上沼垂色の485系は新潟をベースにした「雷鳥」「いなほ」「はくたか」「北越」「白鳥」などの日本海縦貫線特急へ使用され沿線に新風を吹き込んだ。そのカラーリングはリニューアルされた新潟地区の3000番台へもアレンジのうえで継承され、今春最後の485系の定期運用終了時のフィナーレを飾ったのは記憶に新しい。この上沼垂色、後継車のE653系へ引き継いで欲しいと思うのは私だけだろうか。
上沼垂区の485系は様々なタイプが揃っていた。この先頭車は仙台、向日町を経ての転入車。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)

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2017年10月8日日曜日

隠し味

 リバーサルフィルムでの撮影では露出ワークの他にフィルターワークという隠し味が役に立った。ポートレートでは肌の色を整えるためにマゼンタやレッド系の色補正フィルター(CC)は標準装備だが、鉄道写真では稀に色温度変換フィルター(LB)や偏光フィルター(PL)を使うだけで、CCフィルターはフィルムのエマルジョン番号に合わせた補正に使う程度だった。今回の一枚はそんなCCフィルターを使った作品で林檎の色を鮮明に出すためにマゼンタを加えている。デジタルになってからは色補正はカメラや現像ソフトで設定できるようになったこともあって、フィルターワークは光量調整用のNDフィルターの使用頻度が高まっている。技術の進歩に合わせて隠し味も変わっていくようだ。
「SLアップル号」に因んで林檎畑。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP、CC5M使用)
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2017年10月7日土曜日

今も昔も。

「カシオペア」の3号車はダイニングカー。スイートとツインを分ける位置に連結されているのは、古のブルートレインを彷彿させるものだ。そのダイニングカーへ食材を積み込むのも往時そのもの。食堂車が廃止されるまでの列車では珍しくもない普通の光景だった。団体列車「カシオペア紀行」には、その「普通の光景」が今も残っている。

積み込み終了。(カメラ RICOH GRデジタルⅡ)
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2017年10月6日金曜日

雨ナリ

 雨の日は億劫なもの。だが雨だからこそ発見できることもある。この日、気になったのはプラットホーム上の「水溜り」。「何か映る込むかもしれないぞ」と遊び心で見てみるのも楽しい。残念ながら期待通りの映り込みにはならなかったが、乗客が良い雰囲気を出してくれた。時には雨も良いものだ。
足早に!
(カメラ RICOH GRデジタルⅡ)

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2017年10月5日木曜日

あかがね色を纏う

 わたらせ渓谷鉄道のディーゼルカーといえば「あかがね色」。第三セクター転換時は茶色とアイボリーのツートンカラーだったが、後に紅銅(べにあかがね)色に統一されてからはシックで落ち着いた色合いになったような印象がある。今回の作品では「あかがね」のヘッドマークが装着された車輌を狙っているが、不勉強がたたって撮影当時は「なぜ『あかがね』なのか?」がわからなかった。調べてみると江戸時代、足尾銅山から産出した銅を運ぶ「銅(あかがね)街道」に関係のある趣のある愛称だった。銅山にちなんだ「あかがね色を纏う」車輌が運行されるわたらせ渓谷鉄道、その終点も「間藤」という。

輝る。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2017年10月4日水曜日

格好良く撮る。

「あばたもえくぼ」という諺があるが、鉄道好きも似たようなところがあって好きな(惚れた)車両への賛辞は他分野の「〇〇愛」と通じるところがあるが、一転「嫌いな」車輌へは辛辣なブーイングを浴びせる「好き嫌い」批評家に変貌するタイプが多い。何ものにも優れたところはある。それを見つけてあげれるかどうかは自分自身の心の持ちよう。心のゲージをナローから少しずつ広くするだけで新たに見えてくることもある。鉄道写真の名言の一つに「電車から『格好良く撮ってくれてありがとう』といわれるような写真」 がある。この名言の意味するところは言葉以上に深いところにある。その振り返りは趣味だけにとどまらないようだ。
千住界隈を行く「ひたち」。この角度から見る姿はスマートだ。
(カメラ CANON EOS7D)

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2017年10月3日火曜日

「ナコ座」コンセプト。

 国鉄時代、展望車復活の切っ掛けを作ったのが「ナコ座」こと名古屋鉄道管理局のお座敷客車。1983年に12系座席車をお座敷改造した際、両端の緩急車2両を往年の特急「つばめ」「はと」の1等展望車を模したオープンデッキの開放式展望車にしたものだ。展望車としては1982年に大井川鉄道で誕生したスイテ82形の後塵を拝したが、国鉄での展望車は久方ぶりで各方面から注目された結果、密閉構造の展望室を備えた欧風客車、お座敷客車の誕生を促し、更には国鉄最後の日を前に「本物の展望車」マイテ49形の本線復帰へと繋がった。
 民営化後、JR東海に継承された「ナコ座」がその役目を終えたのは1999年、因みにこの年に誕生した寝台特急「カシオペア」のラウンジカー、カシオペアスィートの展望スペースには「ナコ座」での展望スペースのあり方が活かされている。地味ながらも確固たるコンセプトは、後にまで大きな影響を与えるようだ。 
編成愛称がなかったことからファンからは「ナコ座」と親しまれた。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RFP)
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2017年10月2日月曜日

余韻

 フィールドから乗客の表情を狙ってみる。石炭の香りも旅のスパイスになるのが現代の蒸機列車。その余韻を表現するため、ピントをコスモスに合わせてみる。煙に霞む車窓からコスモス畑を見る乗客が、ほのぼのとしていたのが印象的だった。
余韻に浸る。
(カメラ CANON EOS7D)
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2017年10月1日日曜日

協調運転

 今回の作品は忘れていた一枚。これから碓氷峠を下ろうとする上野行「あさま」を軽井沢で撮影したものだ。碓氷峠を行く169系、189系、489系という末尾に「9」が付番された電車は、峠の登降坂に際してEF63形電気機関車からの指令で動力制御される協調運転ができた車輌。この作品ではその「運転状態」を表現するため、運転台上部ヘッドライトが点灯する489系との連結部を狙っている。どのように表現するか、事前に絵コンテがまとまっていても最後は現場調整がキモになる。残念ながらこのポジションでは架線の処理が難しかった。もし靄がかかる時間帯だったらどうだったろうと思ったのも懐かしい思い出だ。
「あさま」色の489系は波動用、臨時特急が狙い目だった。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)

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