ところで、その「鉄道維持」のために必要なことは何かを考えてみると、答えの一つに「重機が通れる並行道路」の存在がある。 長大トンネル建設が困難だった昔の線路建設では、海山に対しては急勾配急曲線といった工夫で未開の地に線路が築かれている路線も少なくない。JR線はその多くが国鉄時代に建設された路線を維持しているが、いったん自然災害などに襲われたとき、冒頭の答えが重くのしかかる。
山間の路線だったJR東日本の岩泉線は、災害復旧に際して重機が入れなかった地形だったこともあり、長らくの「運休」の後、廃線になってしまった。
今、JR北海道の日高本線も高波による路線被害を受け、鵜川~様似間で代行バスによる運行が続いている。この路線をどのように復旧させるかは定かではないが、仮に線路付替えとなれば多額な費用が必要となる。沿線自治体は鉄道の廃止は回避したいところだが、今後の地方鉄道のあり方を再考すべき状況であることは間違いない。さて、どのような結論に行き着くだろうか。
新冠駅を発着する列車は「運休」が続いている。 (カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP) |
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