2018年7月11日水曜日

板谷峠専用機EF71

 山形新幹線「つばさ」が往来する奥羽本線 福島~新庄間は在来線軌道を標準軌へ改軌した区間。途中33‰の連続勾配区間でもある板谷峠は、西の瀬野~八本松、東の碓氷峠と並び専用の補助機関車を必要とした難所として知られている。その板谷峠用の補助機関車がEF71形で国鉄時代の交流機では最大値の定格出力2700kwを誇った。だが、運用に際しては空転に悩まされ、粘着力向上対策として戦中のEF13形以来と思われる「デッドウエイト(死重)」を搭載するなど手を加えられたが抜本的な解決には至らなかった。その中で白眉だった運用は僚機ED78形と共に牽引した寝台特急「あけぼの」で、ヘッドマークが装着された昭和60年以降、板谷峠で夏場は撮影可能となる「あけぼの6号」は人気列車となったことも懐かしいエピソードだ。専用機ゆえ改軌後は他線区へ転用されることもなくひっそり引退したEF71。その一号機は新幹線総合車両センターにて静態保存されている。
全長18.5mの車体は貫禄があったEF71
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)
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