2015年4月28日火曜日

天竜峡を行く「旧型国電」

新緑を行く「旧型国電」、モーター音が渓谷に響き渡った。
(カメラ CANON  NewF-1、フィルム コダクローム KR)
「国電」という言葉は、国鉄の民営化によって消えた。「国鉄電車」ではなくなったからだ。民営化後、四半世紀を経過した現在では「国鉄の電車」自体が「旧型」になっているが、国鉄時代は「吊り掛けモーター」を装備した系列を「旧型国電」と称していた。当時、豊橋と辰野を結ぶ飯田線は旧型国電、最後の牙城。本線筋の「新性能電車」に比べて、居住性には大きな格差があった。だが、木材を使用した車内は、窓を開けて新緑の空気を取り込める季節は心地よかったものだ。機能性第一では、時代の要請には応えられないこともある。ローカル線の旅にはボックスシートが似合うようだ。  
手入れの行き届いた車内は、木の艶が眩しかった。


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