国鉄時代の車両形式は、「役所らしく」一定の規則によって付番されていたので車両を理解するには重宝したものだ。例えば「クハ489-1」では「4」は交直両用、「8」は特急用、そして末尾の「9」には赤い「丸」と共に大きな意味があった。「9」は信越本線、横川軽井沢間を補助機関車EF63と「協調運転する」車両に付与された特別な番号だった。国鉄の「新性能電車」で末尾「9」の付いた車両は6形式あったが修学旅行用の159系、ローカル用119、419系を除いた急行用169系、特急用189系、489系はいずれも「碓氷峠を協調運転するため」に開発された系列。そして碓氷峠に入線可能な車両に対しては「丸」が付けられた。特急車両には車体の赤色が使われ、通称「赤玉」ともいわれていた。
最後の赤玉車となった「クハ489-1」は、JR西日本が2016年開館する京都鉄道博物館での保存が決まっている。 赤玉と「9」が後世に残ることは喜ばしいことだ。
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