かつて奥羽本線の板谷峠越えは普通列車が趣があると言われていた。標準軌に改軌されるまで赤岩、板谷、峠、大沢のスイッチバック駅が続いていたからだ。特にその中の峠駅では停車時間を利用して「峠の力餅」の立ち売りがなされており、その光景は名物にもなっていた。
この夏、1992年以来久方ぶりに板谷峠を普通列車で越える旅をした際、今でも「峠の力餅」が立ち売りされていることには驚いた。現在は山形新幹線内でも購入することもできるが立ち売りの魅力には敵わない。短い停車時間の中でお釣りのやり取りを無くすためか値段は1000円とややお高めになったのは残念だが、先を急がない旅なら「板谷峠」だけは普通列車利用をお勧めしたい。
数本の列車のための立ち売り。その姿勢が嬉しい。 |
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