汐留にある旧新橋停車場 鉄道歴史展示室にて7月10日から10月14日まで開催されている第47回企画展「没後20年工業デザイナー 黒岩保美」で一際目を惹いたのが「ゆうづる」のヘッドマークデザイン。氏によってデザインされた寝台特急「ゆうづる」のヘッドマークは、最後の蒸機牽引特急となる牽引機C62に似合うようにデザインされたことは有名なエピソードだが、不採用になったデザインの中に鶴が二羽描かれていたものがあったことは興味深かった。後年、特急電車に絵入りヘッドマーク導入に際してデザインされた583系用「ゆうづる」のマークには二羽の鶴が描かれていたからだ。「ゆうづる」の愛称は木下順二の戯曲からと聞くが、その悲しげでロマンに秘められた世界をヘッドマークに表現したデザイナーを始め、国鉄時代には多彩な「才能」が揃っていた。今回の企画展は、その成果の一端を垣間見ることができる好企画といえるだろう。
赤ベースのヘッドマークは珍しかった。 (カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP) |
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