国鉄形振子式車両381系が今も健在な伯備線特急「やくも」。その中でユニークな存在なのは、国鉄末期の昭和61年に改造で誕生した一枚貫通扉のクモハ381形。車両の増解結に便利な簡易構造は外観的優美さより実務面を優先したもので、前年の紀勢線特急「くろしお」用に改造されたクハ480形と同様の理由によるものだ。技術的には不純物を嫌うアルミ車体に鋼製の運転台ブロックを結合するという工事に注目が集まったが、ファン的には当時の「形振り構わず」姿勢の方に関心は向いていたようだ。その一枚貫通扉の先頭車が今も残るのは「やくも」のみ。今回はその懐かしい「やくも」塗装時代のクモハ381形と合わせて「くろしお」から転じた一枚貫通扉時代の「スーパー雷鳥」をアップしてみた。
民営化後のリニューアル時に登場した「やくも色」。 (カメラ CANON EOSRT、フィルム フジクローム RDPⅡ) |
クハ480の一部は再改造の上「「スーパー雷鳥」に転用された。 |
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