2016年7月6日水曜日

「20系特急」の残り香

 国鉄時代 西鹿児島(現 鹿児島中央)を目指した20系客車による寝台特急は、東京発「はやぶさ」、大阪発「あかつき」。九州内の先頭に立ったのはED76形電気機関車。この往年の寝台特急」の組み合わせは、「臨時急行」に種別を変えてではあるが1996年まで継続されていた。 既に定期列車から引退した20系客車を使用した最後の営業列車となったこの「臨時急行」は、華やかし九州特急全盛期を彷彿させるものだった。 
 この列車の廃止以降、本州~九州を結ぶ寝台特急は縮小が進み、2009年に消滅するとは想像できなかったが、当時から敵は飛行機のみならず新幹線「のぞみ」でもあった。20系特急の時代とは大きく環境が変わっていた中、1960年代の車両が1996年まで運行されたことこそ奇跡だったのかもしれない。   
晩年は帯が2本になった20系客車。目立たないように見下ろしてみる。
 (カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)
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