2017年8月31日木曜日

あまありき。

 小湊鉄道の海士有木駅は今年、国の登録有形文化財として登録された小湊鉄道施設のひとつ。大正14年に開業、以後平成25年(2013年)までは駅員が配置されていた。計画では京成千原線の「海士有木」延伸もあったことから、仮に実現していればこの駅の役割も大きく変わったことだろう。
 小湊鉄道には登録有形文化財の駅が多数あることで知られている。今後は文化財しての維持と利用客の利便性とのバランスをどうとっていくかが課題になる。人の手が関わらなくなった建物は朽ちるのも早いが、手入れがなされているこの駅は暫くは大丈夫そうだ。 
待合室からの眺め。左手の切符販売機は無人化後に設置された。
(カメラ RICOH GRデジタルⅡ)


駅舎全景。

住宅地内の「文化財」駅。勿論バリアフリー対応ではない。






















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2017年8月30日水曜日

バッタのような視線

 黄金色の田圃は、実りの秋を実感するには十分な景観。それをどう表現するかに決まり事はないので、臨機応変に対応することが大事。今回の作品では魚眼ズームレンズで稲穂に「ぐぐっと」寄る事で「広がり」より「奥行き」感を狙っている。まるでバッタのような視線からの光景は、傍から見ると怪しいながら実りの秋を体感できるものだった。
実るほど頭を垂れる稲穂かな。
(カメラ CANON EOS7D)

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2017年8月29日火曜日

飯田線直通急行の頃

 8月20日に全通80周年を迎えたJR飯田線。辰野から豊橋までの全線を乗車すると6時間以上を費やすという「偉大なるローカル線」として知られている。国鉄時代の最優等列車は「急行」で、自線内の「伊那」、長野直通の「天竜」に伍して際立った存在だったのが新宿直通の「こまがね」号。「東京へアクセス」する列車として中央東線内は急行「アルプス」に併結され、鉄道に優位性があった頃の看板列車だった。
 その流れが大きく変わったのが中央道の開通で、以後対伊那地区から東京へは高速バスの時代となりそれに追随するように飯田線からは「東京へアクセス」する列車は消滅。同線の役割も地域内輸送へと変わっていった。次の10年に向けて歩み始めた「偉大なるローカル線」、今後どのようになっていくのだろうか。
中央東線急行の付属編成が充当された「こまがね」。同線初の冷房付列車だった。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム コダクローム KR)
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2017年8月28日月曜日

聖域。

 東京総合車両センターは、JR大井町駅に隣接した広大な敷地内に車両工場と山手線の車両基地が併設された施設。車両工場は「大井工場」だった国鉄時代より東京地区の電車の検修や改造等を担当している。「国鉄工場らしい」手堅い造りの中で整理整頓が行き届いた構内は、日頃は立入が出来ないためファンならずとも興味の的だ。その中で人気のある作業の一つがクレーンによる車体の上げ下げの実演。今回はその実演をギャラリーの反対側から見たもの。イベントとはいえ、聖域たる車両工場の緊張感が伝わるだろうか。
横に広い棟内をクレーンで移動する。
(カメラ CANON EOS7D)
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2017年8月27日日曜日

富士塚にて。

 品川神社境内の富士塚は江戸七富士の一つ。品川富士の頂上は、ちょっとしたお立ち台になっておりここから高架線を行く京浜急行線を見る事ができる。近年羽田空港アクセスの列車が幅を利かせている中、京浜急行の代名詞でもある「赤い電車」も健在なのは嬉しい限り。だが、お立ち台といっても夏の炎天下での長居は無用。下山して「麓」でクールダウンするのも良し。「江戸の富士」周辺は懐が広そうだ。
富士塚からの眺め。下り列車の方が納まりがよさそうだ。
(カメラ CANON EOS7D)
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2017年8月26日土曜日

迷い路を楽しむ。

 JR品川駅と大井町駅間は京浜東北線では僅か一駅だが、歩いてみると土地勘が無い人にとっては、ちょっとした迷路体験ができる。品川駅前の第一京浜を行くのが無難だが、この道路は京浜急行に沿っているので大井町駅に到着するためには「何処を曲がるか」を探す事がポイントになる。
 今回の作品は、その途中の品川神社で一息入れているときの作品。これから先が迷路のエリア。もし迷ったら「今、来た路」を戻れば良い。これがコツだ。
深緑の中、赤と白が映える。(カメラ RICOH GRデジタルⅡ)
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2017年8月25日金曜日

SHOW TIME

 夏休み最後の土曜日は、JR東日本東京車両センターの一般公開の日。毎年多くの来場者を集めるイベントだ。東京車両センターはVVVFインバータ制御の「新系列」車両のメンテナンスを行う役割を担っており、さいたま市の大宮車両センターと合わせて首都圏で運行される電車を維持管理している重要拠点。その重要拠点が一日だけ「鉄道テーマパーク」に変わるのだから、子供から大人まで根強い人気があるのもうなずける。
 その中の目玉になる実演が「台車の空中移動」。クレーンで吊るされた台車枠が運ばれる様は興味深い。日常の作業を「SHOW」に変えてしまうのも一般公開日ならではのこと。明日の開園時間は、10:00から15:00までだ。 
大技のアトラクション。


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2017年8月24日木曜日

静寂、そして。

 JR横須賀線 北鎌倉駅付近は有名な寺院が多い事もあって土曜休日等は観光客などで賑わうスポット。珍しく人が途切れた踏切を参道から眺めてみると、流れるそよ風からこの夏も終わりが近いことを感じた。落ち着いた雰囲気でのスナップは、自然体でアプローチした方が良い結果になるようだ。
深緑とステンレス車とのハーモニー。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)
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2017年8月23日水曜日

活かす、隠す、工夫する。

 自分の思い通りにはいかないもの。構えたアングルに障害物が入るといって、それを排除するという行為は論外だがアプローチ次第ではベターな解を導き出すことも出来る。そこに有るものをどう活かすか、どうすれば目立たなくなるか工夫する意識を持つだけで視野は広がっていく。それから導かれた「オリジナルの作品」と撮影地ガイドとおり模写する作品とどちらが満足度は高いだろうか。出来不出来は二の次で、まずは自分が納得する事。それが次のステップに繋がっていく。

ファインダー視野率に泣かされた例。97%のCANON NewF-1では
右の標識を隠したつもりが御覧のとおりの結果になった。
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2017年8月22日火曜日

あれから間もなく20年。

 1997年9月30日は信越本線にとって大きな節目の日。翌日に開業する北陸新幹線によって在来線が分断されるという現実を前にした「本線」最後の日であるからだ。
 新幹線と並行在来線はまさにパラレルで考えなければいけない課題。信越本線の場合ネックであった特殊区間の横川~軽井沢間を解消するための施策だったこともあり、この区間の廃止は理解できるものだ。だが、この路線は並行在来線の第三セクター鉄道化した第一例であることも忘れてはいけない。以後これが前例となり東北、九州、北陸新幹線延伸に際し並行在来線は「本線」関係なく「地域密着」の第三セクター鉄道に転進していく流れになってしまった。
 今、鉄道旅がブームだという。だが失われた車窓風景は戻ってはこない。その中の一つが軽井沢に登って行く碓氷峠の車窓。今ならクルーズトレインの周遊コースになっていたかもしれないと思うと残念だ。 
「補助機関車連結のため5分停車します。」
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)

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2017年8月21日月曜日

「白根」が繋ぐ列車。

 JR吾妻線は、沿線にある草津温泉へのアクセスのため古くから優等列車が設定されている。特に1971年には臨時列車ながら同線初の特急「白根」号が、急行「草津」号を補完する形で誕生、新幹線開業後は特急、急行は「新特急」に再編された後、現在の特急「草津」に至っている。
 その「草津」号の変り種だったのが2002年に臨時列車として誕生した全車座席指定制の特急「草津白根」。草津白根山に由来する堂々たる愛称は、自由席主体の「草津」と差別化を図るには十分だった。その後、土耀・休日運転の定期列車を経て2007年に「草津」号に統合されたが、その姿に往年の157系「白根」号と重ね合わせてみたのは私だけではないだろう。今回はそんな両車の姿を並べてみた。
185系「草津白根」。
全車指定とは案内を見るまで気がつかなかった記憶がある。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)
157系「白根」。晩年の姿。
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2017年8月20日日曜日

心がけ。

 今のうちに記録しておきたい被写体の一つに中央緩行総武線に運行されているE231系「6ドア車」がある。首都圏各線のラッシュ対策に導入された珍車も、今では中央緩行総武線に残るだけ。今後2020年にかけて山手線から捻出された車両に置き換えられると、それと共に「6ドア車」は消えていくことになる。そう考えると沿線での記録は頻繁に運行されている今からしておきたいもの。夏休みの宿題然り「まだ時間はある。」はすぐに「切羽詰る」に変わるものだからだ。
市ヶ谷付近を行くE231系 。6ドア車は5号車に組み込まれている。
(カメラ CANON EOS-1V HS、フィルム フジクローム RVP)


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2017年8月19日土曜日

名古屋発九州特急の時代。

 高度経済成長期の1968年、昼夜兼用電車583系によって名古屋発博多行の夜行寝台特急として誕生した特急「金星」は新幹線とリンクして東京発の九州特急の補完をする役割も担った列車だった。この当時、東海道新幹線は最高速度210km/h、輸送手段として夜行列車も重要な時代だったこともあり「金星」の愛称は定期列車の他、多客期に運行される名古屋発九州方面行の臨時特急にも度々使用され、その方針はJR東海に移行後も継続されていた。
 その後、「のぞみ」時代を迎え新幹線の最高速度が285km/hとなった現在では状況は一変。JR東海の在来線から波動用の客車、機関車は消え、多客期の「帰省列車」は新幹線になってしまった。時代の変化は著しい。さて今後、名古屋に「特急金星」が輝く日は来るのだろうか。
ヘッドマークも凛々しい臨時特急「金星」。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)

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2017年8月18日金曜日

絶景は眺めるもの・・・だが。

 「第一只見川橋梁」・・・鉄道ファンならずとも、今では一般の人でも「パープル橋」として認知度が高まっているJR只見線の絶景ポイントだ。送電線鉄塔に至る山道を登る行程は楽ではないが視界が開けた時の景色は素晴らしく、それに注目した地元の三島町が観光客向けに2012年「只見川ビュースポット遊歩道」として整備している。遠目から見ると絶景のポイントも、列車内からはこの区間が「有名な」絶景ポイントと気づくことはなく、あっけなく橋を渡っていく。言わばここは「列車が走る」観光地。そのターゲットは自動車利用者。これがこの沿線の現実だ。
美しき1938年(昭和13年)製の鉄橋。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)

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2017年8月17日木曜日

「ふなっしー」カラーの列車。

 既に鬼籍入りしているが由利高原鉄道の1500形車両の塗装は、黄色と淡いブルーのツートンカラー。これが2013年頃、船橋市非公認ゆるキャラ「ふなっしー」と似ているとファンの間で話題となった。この1500形、2001年に由利高原鉄道発足時の1000形をエンジン交換によりパワーアップした車両でその改造の際に冒頭の塗装に変更したものだ。偶然とはいえ、この塗装は全長14.8mの車体には似合っていた様に思う。両者のコラボ企画でもあれば、更に話題性は高まったかもしれないがそこまでの盛り上がりに至らなかったのは残念だった。
14.8mの車体はとてもユニーク。(カメラ CANON EOS7D)

後継車への置換えで、最後の1500形が消滅したのは2014年。
以後、この塗装もお蔵入りしている。
居住性は良かった車内光景





















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2017年8月16日水曜日

面白い「ズーム流し」。

 「流し撮り」という撮影手法がある。被写体の動きに合わせながらカメラを動かし動きを止める「動きモノ」撮影ではおなじみのテクニックだ。ところが、以前読んだ記事によると映像の世界ではこの撮影法は「追い写し」と言うそうで「流し撮り」は被写体を流れているように撮る手法だそうだ。
 今回の作品は、カメラを動かすのでなくズームレンズで動きを止めている作例。動態予測AFにフォーカスを委ね、列車の動きをファインダー内で捕えながらズームリングを引きつけている。被写体をファインダー内に「引っ掛け」ながらポイントに引き寄せる面白さは「流し撮り」と同じ。こういう練習には作品をすぐに確認できるデジタルカメラは最適で、コツがわかって来ると玄人好みの作品も撮れそうだ。

シャッタースピードはLED表示を止めるため1/160秒にセットしている。
(カメラ CANON EOS7D)
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2017年8月15日火曜日

合造車オハニ36

 大井川鉄道で運行されている日本ナショナルトラスト所有の客車のうち、荷物室と普通席との合造車オハニ36形はJR東日本に残る同型車と共に動態保存されていることで知られている。後者が乗降扉の施錠など現在の保安レベルに改造された中で、前者はオリジナルを維持していることからコアなファンがいる車両だ。「トーマス」客車のようにオレンジ色に塗装変更される事なく、元「3等車」らしい茶色のまま川根路を往来している姿はこの沿線にはシックリくる。今回はそのようなイメージを表現するため「トラストトレイン」で機関車とオハニ36を入れてシャッターを切ってみた。 

田野口を行く「昭和のローカル列車」
(カメラ CANON EOS-1V HS、フィルム フジクローム RVP)
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2017年8月14日月曜日

美しきRCアーチ橋

 JR只見線の橋といえば只見川に架かる「鉄橋」が思い浮かぶが、RC(鉄筋コンクリート)のアーチ橋も趣がある。特に福島県大沼郡三島町の大谷川に架かる大谷川橋梁は、国道の宮下橋、新宮下橋と合わせて「アーチ三橋弟」と地元では言われているそうだ。
 今期の作品は早戸~会津水沼間にあるアーチ橋。名称は不明だがこの橋は7つのアーチで構成されており見応えがあるもの。並行する国道脇から眺めるのがポピュラーだが対岸の山中から俯瞰するツワモノもいるとか。こだわりのあるファンの行動力は逞しい。
道路際の樹木が目立つため構図に一工夫している。
(カメラ CANON EOS-1V HS、フィルム フジクローム RVP)


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2017年8月13日日曜日

湘南の「踊り子」、再び。

 常磐線に湘南の「踊り子」が帰ってきた。東京~伊豆急下田を毎日運行している「踊り子103号」が、7月~8月の土日祭日に我孫子始発になったことによって実現したもので、常磐快速線にグリーン車を2両連結した東海道線仕様の「踊り子」編成が走ったのは2015年3月以来のこと。この「踊り子」号、撮り鉄には不人気なのか有名な撮影ポイントでも誰もいない状態だったので、今回は久々に「腹這いポジション」で狙ってみた。国鉄特急の最後の華となった185系電車、その存在感は特急街道の常磐線でも抜群だった。
「踊り子103」号の我孫子始発、今夏は13日が最終日。
(カメラ CANON EOS7D)

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2017年8月12日土曜日

ひたちなか海浜鉄道に残る「ミキ色」。

 ひたちなか海浜鉄道のミキ300形は、2008年廃線となった元 三木鉄道(兵庫県)の車両。ひたちなか海浜鉄道へは2009年に旧型車両置換えのため転入した経緯がある。外観色は「ミキ色」と称される三木鉄道開業に際し公募、採用されたオリジナルカラーが維持されており、沿線では目立つ存在だ。現在、他車との総括制御運転を行っていないため単独運行が主になっているミキ300形、田園風景とは色合いが良いのでこれからの季節が楽しみだ。
現在、ミキ色が残るのは「ひたちなか海浜鉄道」のみ。
(カメラ CANON EOS7D)
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2017年8月11日金曜日

美しき蝦夷富士

 「山の日」に因んで今年は羊蹄山をアップしてみたい。今では「ようていざん」として広く知られているが、1969年に改名されるまでは日本百名山に登録されている旧名の後方羊蹄山(しりべしやま)だったという。
 ほぼ円錐形の山とその麓を行く列車との絡みは絵になることもあって人気の撮影地も多く、函館本線「北四踏切」はその代表格。天候に恵まれればローカル列車でもそれなりの作品となる名所だ。とわいえ、雲によって一喜一憂するのもこの名所ならではのもの。今回は「一喜」の作品だ。
微風をうけながら。
(カメラ CANON AE-1+P、フィルム フジクローム RDP)

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2017年8月10日木曜日

「大樹」が挑む路

 今日は東武鉄道で蒸機列車が復活する記念すべき日。「大樹」と命名されたC11207号機はJR北海道からの借入、客車、車掌車、補助機関車はJR四国、西日本、貨物、東日本からの譲渡。更に方向転換用の転車台はJR西日本から譲渡、整備したという大プロジェクトだ。その「大樹」が走る東武鬼怒川線 下今市~鬼怒川温泉間は、距離は12.4キロながらも元々軽便鉄道だったこともあり急曲線、急勾配が存在する厳しい路線。北海道時代、急曲線、急勾配の函館山線を「SLニセコ号」として往来した頃を彷彿させる運行が見られそうだ。縁あって栃木にやって来た「道産子」機関車、大樹の名のとおり力強く大きく育って欲しいもの。その足跡は今日から始まる。

函館山線での207号機。今日から鬼怒川が活躍の舞台となる。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2017年8月9日水曜日

気がつけば1000回

 今回のブログは1000回目のアップになる。ほぼ毎日、徒然なるままにアップしているがタイムリーなネタ探しに頭を悩ませる事も少なくない。これからも「時節に相応しい」にとらわれ過ぎず、論文モドキな長文は避け、できるだけ「解りやすい」表現をすることを心掛けながら次回を迎えていきたい。そんな本ブログ、これからもお付き合い願えれば幸いだ。
今話題の銚子電鉄 本銚子駅。
今年の日本テレビ系列「24時間テレビ」でリフォームされる企画があるとか。
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2017年8月8日火曜日

8並び電車

 末広がりという事で「八」は縁起が良いと言われている中、「8だけ」を纏いながらひっそりと消えていった車両もある。新京成電鉄8800形に存在した「8888」号車がそれで、車両番号の附番が編成毎の通し番号となったことにより8両編成の11番目ということで誕生したものだ。合わせて「8888」は先頭車に割り当てられたので沿線で目にする機会も多かったが、不思議と話題にのぼることはなかった。話題性からすると魅力ある「8並び電車」は1990~2013年まで在籍したが、編成を6両化するにあたり改番され現在は「8814-6」として再出発している。 
これが「8888」。タレント性のある車両だった。
(カメラ CANON EOS7D)
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2017年8月7日月曜日

その日を待つ駅。

 豊肥本線は、昨年の熊本地震と豪雨の影響で肥後大津~阿蘇 間で不通となり、バスによる代行輸送が続いている。屏風のような外輪山を眺めての列車旅は豊肥本線の魅力のひとつだが、災害状況をみるとこの区間の運行再開は時間がかかりそうだ。その中でも今年度から粛々と復旧工事に向けての調査が進められているのは吉報。今回の作品は不通区間に含まれている赤水駅。一日も早くこの駅に賑わいが戻ってくる事を願いたいものだ。
赤水に停車中のキハ31形。現在は豊肥本線からは撤退している。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)
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2017年8月6日日曜日

湘南スタイル。

 8月6日に因んで「86」が附番された車両を探すと真っ先に思い浮かんだのがクハ86形。その特徴ある前面二枚窓の「湘南スタイル」は「湘南電車80系」を印象付けただけでなく、1950年代の鉄道業界に広く普及したデザインに発展したのは特筆すべき事だった。
 80系は改良を重ねつつ8年に渡って計652両が製造されたが保存車両は京都鉄道博物館の初期型2両のみで、元祖「湘南スタイル」は残されなかった。後悔先に立たず。やはり車両保存には「高いハードル」があるようだ。
80系の白眉は全金属車の300番台。旧型国電の集大成と称された。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム コダクローム KR)

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2017年8月5日土曜日

JR東海のキハ85系。

 特急「ワイドビューひだ」「ワイドビュー南紀」に使用されているキハ85系は、JR東海発足後、同社初の新形式で1989年のグッドデザイン賞に選定された車両。ファン的には駆動系ディーゼルエンジンにカミンズ社のエンジンが採用されたことが目新しく、自動制御化された日本製の多段式液体変速機との組合わせは「電車に匹敵する気動車」とも言われるほどの性能を発揮した。そのキハ85系も、JR東海のPRによると2019年から後継となるハイブリッド式試作車両の走行試験が開始されるという。「ワイドビュー」の云われでもある眺望性の良いアコモデーションで旅を楽しむのは今のうちが良さそうだ。
富山へ直通する「ひだ」は軽快な3両編成。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RVP)
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2017年8月4日金曜日

節目

 暑中見舞いと残暑見舞いの境は「立秋」。今年は8月6日が立秋なので、今回は「暑中見舞い」に託けて涼しさを通り越して「寒そうな」作品をアップしてみた。被写体は札幌市電の「ロータリーブルーム式電動除雪車」、一般的に広く「ササラ電車」として知られているマスコミにも取り上げられる機会の多い名物車両だ。ササラ電車が登場すると「冬の便り」といわれるが、近所では蜩の声が聞こえてきた。やはり立秋近しなのだろう。
冬の「ガリガリ君」。逞しきササラ電車。
(カメラ CANON EOSRT、フィルム フジクローム RDPⅢ)


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2017年8月3日木曜日

日本工業大学のB6。

 日本工業大学が所有しているイギリス製タンク機関車2100形(通称B6)は、日本での蒸気機関車の動態保存の草分けともいえる存在。1970年に大井川鉄道が西濃鉄道で廃車になった2109号機を入線させ動態復元したことが切っ掛けになっている。その2109号機が日本工業大学へ寄贈されたのは1993年、以後同大学の技術博物館で動態保存されている。
 明治時代の産業遺産ともいえるB6に安住の地が与えられた事は意義のあること。合わせて同機を復元した大井川鉄道の功績も末長く語り告がれていくことだろう。
「B6動く」に多くの蒸気ファンが歓喜した。
(カメラ CANON T90、フィルム エクタクローム パンサー)
大井川鉄道 金谷駅に留置されていた頃のB6。外観に痛みが目立っていた。
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2017年8月2日水曜日

川根路のポニー

 「高原のポニー」の愛称で知られるC56形蒸気機関車は簡易線向けのテンダー(炭水車)付機関車。現在、大井川鉄道とJR西日本で動態保存されており、大井川鉄道の44号機は第二次世界大戦中に軍事拠出によってタイやビルマ(現在のミャンマー)に送られた90両中の1両で1979年に帰国した機関車として知られている。国内でC56がほぼ定期的に走る路線は大井川鉄道のみ。「Day out with Thomas」期間中は赤い「ジェームス」に変装するが、オフシーズンには国内仕様の姿に戻されるのでご安心を。

福用付近を行くC56。機関車の状態から単機での客車牽引両数は3両となっている。
(カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP)

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2017年8月1日火曜日

立身出世のお座敷客車


 今日は8月1日に因んで「81」が附番されたお座敷客車スロ81形をフューチャーしてみたい。このスロ81形は昭和47年からグリーン座席車スロ62形を畳敷きに改造して誕生し、後のお座敷列車ブームの先駆けとなった車両。そのルーツを遡ってみると木造客車を鋼製化した60系客車に属しており、鋼製化、普通車からグリーン車化を経てお座敷車両にステップアップをしている珍しい経歴の車両だ。後継となる新系列12系、14系に置き換えられるまで団体列車で活躍し「お座敷列車」は団体列車の代名詞になった。そのスロ81形が引退したのは民営化後の1990年。木造客車時代からの歴史がここで終わった。

スロ81形は金沢、静岡、門司、長野、名古屋、大阪、東京南の各局へ配属された。
これは長野局の車両。(カメラ CANON NewF-1、フィルム コダクローム KR)
 
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