1999年7月に誕生した「ゆめ70」は、小田急開業70周年に因みNSE車3100形から改造されたイベント車両。次の定期検査までという区切りの中で、大幅に変更されたカラーリングとラウンジスペース仕様になった先頭車などは、当時流行っていたJR「ジョイフルトレイン」を意識したかのような「次のサービス」を意識した車両だった。ところが「ゆめ70」誕生後に小田急では特急のドア開閉を全て自動扱いとしたことにより、手動ドアの「ゆめ70」は活躍の場が狭められていったのは皮肉だった。その「ゆめ70」が引退したのは2000年4月。期限付きだったとはいえ、「次のサービス」を目指したNSE車の残党は泡沫の夢の如くその生涯を終えた。
「ゆめ70」による臨時特急「あしがら」。 (カメラ CANON EOS-1NRS、フィルム フジクローム RVP) |
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