2017年5月10日水曜日

グリーン車の日

 5月10日は1969年の運賃改定に際し等級制を廃止したことにより1等車がグリーン車になった日。緑のクローバーマークは、以後特別車両を示すシンボルとして新幹線から普通列車まで使用されている。
 普通車より「占有面積が広い」「設備が豪華」という理由から特別料金が必要となるという意味では1等、2等といった等級制に比べて「庶民的」になったグリーン車だが、例外だったのが普通列車用グリーン車で「占有面積、豪華さ」より「着席数」が優先されている。今回の作品は1962年に製造された定員64名のサロ111形と1972年製造の「急行列車並みの設備」で定員48名のサロ113形だが「座れない」という理由で沿線のグリーン定期族のお気に召さなかったのは後者だった。高度成長期からの通勤ラッシュの中では「着席」こそ特別車両に求められたニーズだったというエピソードだ。
 一方、優等列車のグリーン車では個室等を除くと設備的には大きな変化はない中、グレードを上げた設備はJR東日本「グランクラス」に代表されるように「更に特別扱い」される時代になってきた。鉄道旅の憧れでもあるグリーン車。これからも乗車するステータスを実感できる魅力ある車両であってほしいものだ。
定員数が幸いし30年余り使用されたサロ111形。
優等列車並みの設備を備えたサロ113形。成田空港旅客を意識した車両だった。
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