普通車より「占有面積が広い」「設備が豪華」という理由から特別料金が必要となるという意味では1等、2等といった等級制に比べて「庶民的」になったグリーン車だが、例外だったのが普通列車用グリーン車で「占有面積、豪華さ」より「着席数」が優先されている。今回の作品は1962年に製造された定員64名のサロ111形と1972年製造の「急行列車並みの設備」で定員48名のサロ113形だが「座れない」という理由で沿線のグリーン定期族のお気に召さなかったのは後者だった。高度成長期からの通勤ラッシュの中では「着席」こそ特別車両に求められたニーズだったというエピソードだ。
一方、優等列車のグリーン車では個室等を除くと設備的には大きな変化はない中、グレードを上げた設備はJR東日本「グランクラス」に代表されるように「更に特別扱い」される時代になってきた。鉄道旅の憧れでもあるグリーン車。これからも乗車するステータスを実感できる魅力ある車両であってほしいものだ。
定員数が幸いし30年余り使用されたサロ111形。 |
優等列車並みの設備を備えたサロ113形。成田空港旅客を意識した車両だった。 |
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