2016年1月21日木曜日

後ろ向き牽引のD51。

 「ばんえつ物語」号の前身だった「SLえちご阿賀野号」。1996年の運行で驚かされたのが、復路にあたる津川~新津間でD51機関車が「後ろ向き」で牽引したことだった。背景には終点 津川駅にターンテーブルがなく方向転換できなかったことによるが、D51のような炭水車付蒸気機関車が後ろ向きで営業運転するとは異例。 そのため俄かSLカメラマンの人達は、後ろ向きに走るD51にはカメラを向ける事はなかったが、現役時代を知るベテラン達は「試運転」からこのレアな運転形態に注目していたことが面白かった。
 結果としてSL「後ろ向き」運転はこの年のみで、1997年は最後尾に回送用ディーゼル機関車を連結し、方向転換はターンテーブルのある新津まで戻るという手の込んだ運転に変わっていった。 現在、方向転換できない路線でのSL運行では最後尾にディーゼル機関車を連結、片道は回送扱いではなく「DL〇〇号」といった列車名で営業運転されることが一般的になっている。そういう意味でも20年前の「後ろ向き」運転は貴重な記録となった。 
視界の悪い中での運転は、困難を極めた
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RDPⅡ)
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