青函トンネル開業の1988年、日本が鉄道で「一本列島」になった中、JR北海道で誕生した函館~札幌間を結ぶ快速「ミッドナイト」。「北斗星」ブームの中、誕生時はあまり話題にのぼらなかった列車だが、その実態がわかるにつれ隠れた人気列車になっていった。
車両は道内急行で活躍した古豪キハ27形の改造だが冷房化のうえ、車内はリクライニング角度を深くした特急グリーン車シートを装備した「ドリームカー」、青函連絡船の「マス席」をイメージさせるカーペット敷き「カーペットカー」に改装、結果「特急」を上回るアコモデーションとなり、座席指定の普通車として運用された。
そして「青春18きっぷ族」が注目したのは、その運転時刻。函館の「次の停車駅」が札幌ということで「当日扱い」で函館~札幌を移動できたことだった。 繁忙期には自由席の連結と共に途中停車駅が増えたこともあり「2日分」必要になったが、安価で函館~札幌を移動できることから高速バスに対抗する移動手段となっていった。
車両増結など順調に伸びていたように見えたが、夜行高速バスの台頭などにより「18きっぷ利用者」以外の利用状況が低迷、車両を「特急車両」に更新したがサービス面では低下となり、臨時列車に格下げの後、廃止になっている。
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