2016年5月6日金曜日

暖房車を不要としたEF56

日付に因んだ車両エピソードの5月6日版はEF56形電気機関車。 鉄道省時代の1937年(昭和12年)から製造された「旅客用」機関車で、メカ的には手堅い設計のEF53形をベースとしているが画期的だったのは列車暖房用の蒸気発生装置(SG)を初めて搭載したこと。これにより石炭を焚く暖房車を省略する事ができたことは、悲願ともいえる装備だった。
 スタイル的には車内にSG用ボイラー設置を接し設置した関係からパンタグラフが中央に寄せられている事が特徴で、出力増大をしたEF57形共々東海道本線、東北本線で使用された。大きな転機が訪れたのは1969年、1972年で先代のEF53形に引き続き5両がEF59形へ改造されたこと。この結果、EF56本体が1975年までに廃車となった後も山陽本線「瀬野八本松」用補機として1987年まで特徴ある姿を見ることができた。現在、EF5921号機となった元EF562がJR貨物で保管されているが、願わくば保存してもらいたい機関車である。
EF59時代、SGは撤去されたが外観は原形を留めていた。


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