2016年5月5日木曜日

1750ミリのスポーク動輪を持つC55。

 京都鉄道博物館所蔵のC55形蒸気機関車は、大型機関車で1750ミリのスポーク動輪を使用した最後の形式として知られており、その美しいシルエットは往年の蒸機ファンを魅了し人気は高かった。
 基本設計はC51の後継として丙線規格の路線へ入線可能としたものだが、同じコンセプトで製造されたC54形機関車の失敗を踏まえた改善が図られている。 C55形を有名にした内容の一つに1936年製の2次車で採用された「流線形」構造がある。EF55形電気機関車、流電52形電車と並び流線型ブームの中製造されたのは21両、少量生産に終わった両車種とは異なり、四国を除く各地に配属されたことは特筆されるエピソードだ。 C55の全製造両数は62両に終わったが、更に改良を加えた後継のC57共々使い勝手が良かった事から重宝され、最後に火を落としたのは1975年だった。 
 現在、各地で復活している蒸気機関車には、「1750ミリのスポーク動輪」を持つ機関車がいないことからも、C55の動態復元には価値があると考えるのは私だけだろうか。
スポーク動輪を透した景色は、どう見えるのだろうか。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクローム RDP)
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