新しくとも歴史ある「上野東京ライン」。上野と東京を直通する幹線のメリットは大きい。 (カメラ CANON EOS7D) |
3月に開業する「上野東京ライン」だが、正式には「東北本線」になる。昔からのファンには「回送線」として知られていたが、東北新幹線建設によって閉鎖されたのが1974年頃なので回送線の存在を知らない世代が多いのも仕方がないこと。関心のある方は「鉄道ファン」誌1970年代以降のバックナンバーで守田久盛氏の「東京付近国鉄路線の変遷について」の連載記事を調べられると良いだろう。
ところで、上野東京ラインのPRの一つが常磐線の品川発着。古く昭和11年3月鉄道省東京改良事務所策定の「品川客車操車場計画ニ関スル調書」に「東北・常磐線の近距離列車は、将来始発駅を東京または品川とすることが考えられる。」と記されていたそうだ。その前提は回送線利用であり、「上野東京ライン」のルーツでもある。驚くべきことは、東北新幹線「計画」時で、既に急勾配を含む「上野東京ライン」の線形は設計されていたこと。 当初、東北新幹線盛岡開業は1976年だったが、東京開業は1991年にまでずれ込んだ。回送線復活に関しては更に2015年まで、と長い年月を要したが計画策定に携わった方々の先見性には敬意を表したい。 ただ、唯一の誤算は、この計画の主役である東海道、東北新幹線が東京駅で繋がっていないことだろう。
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