2022年10月31日月曜日

楽しいムダ

今回はいすみ鉄道の国鉄気動車(キハ28,52)に備わっている「センヌキ」に注目したい。ペットボトル飲料や缶飲料が中心の現在では瓶入り飲料を列車内で「栓を開けて飲む」という行為は非日常的。ところが車内販売で「瓶入り飲料」を購入すると「栓を開ける」ことがアトラクションとなる。人が生きていく中には「無駄」や「遊び」は必要なもの。「飲む」前に「開ける」面倒くささはそれも一興。遊びは人生の調味料という迷言もある。この「センヌキ」には昭和の旅の楽しさが残されている。
          
灰皿は外されたが栓抜きは残る。あれば使ってみたくなるもの。
昭和の旅の再現には「冷凍みかん」「プラッシー」「幕の内弁当」が必要なアイテム。

 














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鉄道は大勢の人が利用する公共の交通機関。そこでは安全性が第一に求められる。撮影は鉄道会社、関係者等との信頼関係によるもの。自分だけが安全と思っていてもダメ。ファン同士は良き人間関係を。感謝の気持ちは挨拶から。

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2022年10月30日日曜日

遥かなる保津峡

今回は現在嵯峨野観光鉄道となっている元山陰本線 保津峡付近を行く特急「あさしお」。平成元(1989)年に廃線となった嵯峨~馬堀間を再活用し平成3(1991)年に開業して、既に30年以上経過している。国鉄時代から車窓景観の良さから名所と知られているこのポイントには幾度か訪れているが国鉄特急色、急行色のツートンカラーは映えていた。近年、第三セクター鉄道で国鉄カラーを纏った車両を運行させている例を見ると「国鉄色の動態保存」もあって良いのではないか。車体へのラッピング技術が進んだ今だからできることもあるはずだ。                             
キハ181系のターボサウンドが響き渡る保津峡
                                   



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2022年10月29日土曜日

盲点

秋の夕日に照らされる
今回の作品は小田急ロマンスカー10000形「Hi-SE」。小田急ではハイデッカー構造故にバリアフリー対応ができないということで早期に引退、一部の車両は4両に組みなおされ長野電鉄に譲渡されている。その長野電鉄でのバリアフリー対応は、ハイデッカー構造でない展望席の活用とトイレ、洗面台は未設置としている。但し、乗降口はドア幅620mmなので車椅子での乗降にはスロープが使えないネックもあり、小田急で早期引退となった背景にはこの事も関係してるかもしれない。とはいえ国内で連接車による定期特急運用は長野電鉄「HI-SE」のみ。一日も長く活躍する事を願うばかりだ。        
JIS規格では車椅子の全幅は700mm以下。



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2022年10月27日木曜日

日没、その後は。

都市部で生活していると「真っ暗闇」を経験する事はまず無い。そこには何かしらの人工の光があるからで、天体観測のように「真っ暗」を求めるとなると人里離れた場所へ行かざるを得ない。今回の作品は日没直後のものだが、撮影後見る見るうちに真っ暗闇になっていたのには驚いた。その中で一度は徒歩で戻ろうかという考えはすぐに諦め、送迎のタクシーを呼んだのは当然の行動だった。
勾配票の示すところ。左からはレベル。右からは下り勾配になる。

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2022年10月24日月曜日

付加価値

小湊鉄道に導入されたキハ40形は小湊カラーに変更された1両を除き、JR時代の塗装を暫く維持するようだ。内訳は「タラコ」と称される首都圏色車が2両、東北地域色が1両、男鹿線色1両とバラエティに富んでおり、在来車とも合わせて色の「組み合わせ」が楽しめるようになった。更に座席はロングシートの在来車に対しキハ40形はボックスシート車と棲み分けられることから養老渓谷等沿線観光へ新たなサービスを提供している。加えて終着駅到着前に「アルプスの広場」のチャイムが流れに至っては「この列車は国鉄」と錯覚してしまうほどだ。キハ40には「ノスタルジック」を覚える何かがある・・・とは言い過ぎだろうか。  
ポプラ並木がアクセントだが、ここは北海道ではなく千葉。
             

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2022年10月23日日曜日

No.2に徹した「みちのく」 

今回の常磐線特急「みちのく」は昼行特急「はつかり」1M、2Mを補完する列車として昭和47年急行「十和田」を格上げして誕生した。本州北海道連絡は連絡船中心にダイヤが組まれていたため、「みちのく」の列車番号11M、12Mは連絡船11、12便を介して道内では11D、12D「北海」とリンクしていた。昭和50年のデータによると上野駅14:48発の11M「みちのく」は16:00発1M「はつかり」より75分先んじたが、終着青森時点では27分差まで追いつかれているのは東北線内での停車駅の差にある。1Mが速達性から停車駅を絞ったのに対し「みちのく」は東北主要駅に停車していくことで北海道連絡へのバランスをとっていた。両者の関係はジョイントNo.1ではなくエースとNo.2だったと考えるとわかりやすい。
11M「みちのく」の送り込み回送。遅れを回避するため前日から滞泊中の編成が充当された。

その上下の「みちのく」が入れ代わりで上野駅に入線したのが13:45~14:48で上野駅が新幹線工事に入る前は20番線でみることができたのも懐かしい思い出だ。   





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2022年10月20日木曜日

気になる1号御料車 

鉄道の日をピークにした鉄道150周年の記念イベント、大トリはロイヤルエンジンEF5861号機の鉄道博物館保存で終わりそうだ。全国から16形式17両の蒸機を集めた梅小路蒸気機関車館開設を中心とした鉄道100周年記念行事に比べると物足りなさもあるが、新型コロナ状況下では致し方ないというところだろうか。噂レベルではロイヤルエンジンと合わせて新1号編成も保存される話もあったようだが、現在のところ平成14(2002)年陸羽西線 お召し列車を最後に東京総合車両センターの専用車庫にて保管されたままだ。昭和、平成の2代に渡ってお召し列車に活躍した新1号編成の動向には気になるところ。さてどうなるだろうか。
昭和30年代の国鉄20系客車のシステムが活かされている新1号編成。







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2022年10月14日金曜日

フォトコン、オレ流の見方 

写真専門誌での人気コーナーはフォトコンテスト。略してフォトコン、その存在はアマチュアカメラマンにとって入選を撮影活動の目標とする位、ステータスは高いようだ。その入選作の見ていく流れは「下位作品から上位作品へ」が「オレ流」。上位と下位には差があるのは間違いないのだから、その違いを気づくためには下からの方が見つけやすいという発想なのだが、その「気づき」の積み重ねが「見識」の向上に繫がると考えている。あとは可能な限りプリント作品をみること。クオリティの高いプリントから得られるものは少なくない。
講評は最後に読むのがいい。
          






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2022年10月10日月曜日

キシャから電車へ

3両単位で組成できた115系も2両化に。前例に捕らわれないタブー無しの施策だった。
今回の作品は今年3月に第一線から退いたJR東日本115系。第二次新潟色を纏ったこの編成で興味深いのは5両編成のうち前2両は中間車に運転台ブロックを取り付けた改造車だということ。改造時期は昭和59(1984)年頃で、地方線区でも均等間隔、高頻度運転の国電型ダイヤの導入が進められた中で不足する制御車を補うためのものだった。国電型ダイヤへの移行によって従前「キシャ」と称された普通列車は地域密着の「シティ電車」へ変貌していくが、その過程では「形振り構わぬ」車両も登場した。今回の115系2両編成もその一例だ。        


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2022年10月4日火曜日

あれから23年

平成11(1999)年の10月4日、新潟の五泉と村松を結んでいた蒲原鉄道線が廃止になった。
蒲原鉄道への初訪問は某鉄道趣味サークル主催の見学会参加が切っ掛けだった。往路は電車移動でロケハン、復路は撮影しながら徒歩で4.2kmを移動している。全長4.2kmのミニ路線となったのは昭和60(1985)年に加茂~村松間が廃止になってからで、ある意味ここで鉄道の役目は終わったのかもしれない。手入れの行き届いた戦前製のオールドカーが現役で動いている光景は魅力的だったが、撮り鉄は意外なほどまばらだった。鉄道廃止から23年、今回は五泉駅でのスナップをアップしてみた。
 
五泉駅はJRとの乗換駅
         
 
ワンマン運転が基本だった。
         
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2022年10月3日月曜日

103系残り1.8%

今回は日付繋がりで103系にフォーカスしてみると、20年以上にわたって同一車両を造り続けた結果、製造数3447両という大所帯になったことが特筆される。その背景には高度経済成長下での切迫する首都圏の通勤通学ラッシュ対策では「側扉両開き」車投入が急務であったこと、財政状況等厳しい環境下にあった国鉄時代では車両性能は別にしても実状に合致した車両が量産体制の整った103系だったことにある。その一方で線区の特性に合わない配属がなされた例から、車両として評価は低いきらいもあるが総合的にみると貢献度は高い事は理解して頂けるだろう。103系を語る上で欠かすことのできないエピソードは駅間距離の長い線区での100km/hの高速運転、特に常磐快速での爆音上げての15両運転は語り草になっている。103系、最後の牙城はJR西日本と九州、合わせて63両がまだ現役だ。   
常磐線の103系は2006年まで運行された。
                              







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2022年10月1日土曜日

101系の日

今回は日付に因んで国鉄101系。国鉄新性能電車のパイオニアとして昭和32(1957)年に誕生、以来総数では1535両を数えている。これは国鉄電車では5位にランクされ、1位の103系3447両と合わせると約5000両を越える大所帯になった背景には首都圏各線の爆発的な乗車率が関係している。今では考えられない250%(身動きは取れず、揺れに対して踏ん張れない。人の圧力でドアが開かなくなる)、300%(物理的限界に近く身体に危険がある)という乗車率に対して現場から渇望されたのが「側扉両開き」車両で、性能面では必ずしも該当線区にそぐわなくとも投入されたのが101系であり103系だった。101系に関しては設計段階の全電動車方式での使用が頓挫、後にトレーラー(T車)を組み込む編成になっていったが、最晩年に南武線支線で全電動車編成がMc+Mc'で実現したのは運命の悪戯かもしれない。
中央総武緩行線のラインカラーはこのカナリア色が由来。
        


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