2019年6月1日土曜日

削がれた駿足

 JR東日本のC61 20号機が動態復元したのは2011年。本格的に運行開始したのは東日本大震災後で、高崎区での僚機のD51と共に現在まで東日本エリアの蒸機列車に活躍している。
 昭和22~24年にかけて急行旅客列車用として33両製造されたC61形はD51のボイラーを流用したことで知られているが、「ハドソン」と称される2C2型の車軸配置と自動給炭装置(メカニカルストーカー。以下ストーカーと称す)を日本で初めて採用した機関車でもあった。現役時代はストーカーのアドバンテージを活かし、東北・北海道連絡急行列車を中心に運用され最高運転速度100km/hも可能な性能を発揮したが、動態復元あたってはストーカーは整備されず機関車のブレーキ力確保による軽量化によって撤去、さらに最高運転速度も省令変更によって75km/hに制限されたこともあって、些かもの足りなさが残る仕様となっている。とはいえC623号機なき後、国内唯一の本線走行可能な「ハドソン」機であるC61 20号機。線形の良い路線でその性能を発揮させたいと願うのは私だけだろうか。
スマートさと力強さが魅力のC61。

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