2016年10月18日火曜日

光る屋根

 国鉄特急車両の外観的特徴として、クーラー共々銀色に輝く屋根がある。鉄道ファン誌No.177号の記事によると、銀色に見える屋根は「こだま」形151系電車誕生時では絶縁屋根布の表面にアルミ粉末を裏に真空蒸着したポリエステルのフィルムが使用されていたことによるという。その後、屋根は銀色に塗られるようになったが「光る屋根」は特急の格を表すには十分だった。 
 今春運行を終了したJR西日本「トワイライトエクスプレス」の屋根が銀色に塗られていたのは記憶に新しいが、国鉄特急が「一般化」するのに連動するように屋根やクーラーが汚れの目立たない色に変わったのは省力化という名目の下、格を下げた印象があり寂しさを感じたものだ。現在、この銀屋根は大宮の鉄道博物館で保存されている181系「とき」、485系「ひばり」で再現されており、国鉄特急の魅力を後世に伝えてくれるのは嬉しい事ことである。   
美しい銀屋根だがディーゼルカーでは排気煙での汚れは避けられなかった。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム フジクロームRVP)


鉄道博物館に再現されている銀屋根
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