2002年に廃園となった向ヶ丘遊園。1927年から続いていた歴史ある遊園地を知らない世代からすると、小田急 向ヶ丘遊園駅から向ヶ丘遊園正門駅をモノレールが結んでいたことなどは信じられないことかもしれない。 この向ヶ丘遊園モノレールは、1966年日本で「ロッキード式モノレール」を初めて採用したことで知られており、他でこの方式のモノレールを採用した例は廃止になった姫路市営モノレールのみで稀有な方式でもあった。 開通以後は2001年まで川崎市多摩区の町並みの変化を見届けていた向ヶ丘遊園モノレールだったが、驚くべきは1編成で運行していたこと。 廃止の原因のひとつが車両の老朽による台車部亀裂という、予備車がない状況では運行を取り止めざるを得ない致命的なトラブルが、ロッキード式という特殊性と合わせモノレール存続に引導を渡すことになってしまった。
向ヶ丘遊園自体もモノレール廃止に伍して翌年には廃園となったが、園内のバラ園こついては川崎市が管理を引き継いでおり、現在跡地には「藤子・F・不二雄 ミュージアム」が開館されている。 もし、モノレールが残っていたらどうなっていただろうか。「ドラえもんラッピング」のモノレールが街を往来していたかもしれない。そう思うと残念である。
利用料金 片道100円だったモノレール。遊園地近隣住民の貴重な足でもあった。 (カメラ CANON T90、フィルム フジクローム RVP) |
0 件のコメント:
コメントを投稿