2015年9月28日月曜日

JR貨物のハイパワーロコ。

 手前からEF500、ED500、EF200の三台の電気機関車は、JR貨物が民営化後に国鉄時代からの継承機関車の後継機として開発した「ハイテク、ハイパワー」機関車。VVVFインバータ、誘導モータといった最新メカを搭載しての登場だった。車号の900番台は、試作車区分と言われており各種試験ののち量産機へフィードバックする目的を担っているが、結果としてこれら三機種のうち量産に至ったのはEF200型のみとなった。
 量産されなかった大きな理由は、「ハイパワー」過ぎたこと。国鉄時代最強のEF66型の総出力3900KWに対しEF200、500は6000KW、ED500でも4000KWだった。 特に6000KWを活かした試験運行では架線電圧の変動を引き起こすことになり、電力供給設備の増強が必要とされ、貨物輸送量に対し過大出力になる懸念とも合わせ、量産にあたってはパワーダウンを含めたコストパフォーマンスの良い機種(EF510、EH500)に移行された。 量産されたEF200型も、最大1600トンの重量貨物牽引可能なパワーを活かすことは前述の理由から叶わず、EF66型同等の運用にとどまっている。メカ機器更新の時期も近いことから前途は芳しくないようだ。
 
ハイパワー試作機そろい踏み。EF200は1993年の「ローレル」賞を受賞している。
(カメラ CANON EOS RT、フィルム フジクローム RDPⅡ)

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