2017年3月8日水曜日

速度「平気」症候群

 今月5日の北陸新幹線初の人身事故、報道によると「撮影目的」で線路に立ち入ったカメラマンに起因しているという。新幹線は25000ボルトの高圧電流の架線下にあり、路線に侵入することは勿論のこと、金網を越え隙間からカメラを入れるだけでも一歩間違えば感電の危険が伴う。最高速度260km/hの北陸新幹線は「遅い部類」に入るが、遅く見えるのは安全な場所から遠めにみる「見かけ」上だけのこと。260km/hの世界は金網越しに感じる風圧だけでも恐怖が先にたつ。なぜ新幹線が厳重な管理下に置かれているか。それは安全を担保していることに他ならない。
 生まれながら高層階に住む子供には高さに対する危険意識が希薄になる「高所平気症候群」へのリスクがあるとも言われているが、今回の人身事故には同類の危うさを感じる。肝心なことは「危険、恐怖、安全」を取り違えないことだ。「なぜ危険か、なぜ恐怖か、なぜ安全か」、それだけでも行動にはブレーキがかけられる。
新幹線を線路近くから広角レンズで仰ぎ見る「プロの作品」に影響される事なく、新幹線は少し離れた安全な場所から見るのが良い。
(カメラ CANON EOS7D MarkⅡ)

 
【スポンサーリンク】

0 件のコメント:

ブログ アーカイブ