2016年9月25日日曜日

「郵政省」所有の電車


 鉄道による郵便輸送がなされていた国鉄時代、郵便車は郵政省所有の「私有車両」だった。郵便客車による輸送が主体だった中で、四国には郵便気動車がそして高崎・上越線、東海道本線大阪口、信越本線の普通列車の電車化用として1967年に誕生したのが郵便電車クモユ141形で、1両で走行することが可能な「1M方式」を採用した直流新性能電車初の車両だった。注目されたのは車内における作業環境改善のため、当時急行グリーン車以上に搭載されていた冷房装置が設置されていたこと。郵便物紛失防止の観点から窓を開けられないことからの装備ではあったが、一般乗客より優遇された「私有車両」故のエピソードでもあった。 鉄道による郵便輸送は民営化前1986年廃止されたことにより、郵便車は他に転用されることもなく全車廃車、現状は数両の郵便客車が保存されているだけとなっている。 
10両製造されたクモユ141形、新旧の電車に連結可能な車両だった。
(カメラ CANON NewF-1、フィルム コダクローム KR)

事業用車クモヤ143をベースにしたクモユ143形、4年間で廃車となってしまった。















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