房総特急は1972年に「わかしお」「さざなみ」が房総地区初の特急として誕生、続いて1975年には「しおさい」「あやめ」が誕生し現在に至っている。車両は東京地下駅への入線のため新製183系電車が投入されたが、グリーン車込み食堂車不連結の9両編成だったこともあり、「短距離特急」の走りともいわれた。その房総特急が全盛期を迎えたのは1982年上越新幹線の開業時で、これ以後房総地区の優等列車は「特急」に統一されている。
房総沿線の特徴として、レジャー需要等による利用客の季節変動が大きいことから、民営化に向けた1985年のダイヤ改正では各線の特急利用状況に合わせた施策がとられることになった。具体的には利用の少ない列車に対して編成を6両へ減車したこと。この時、余剰となった車両の一部は多客期での増結用になった他は中央線「あずさ」へ転用、グリーン車は近郊型へ改造のうえ再利用された。
かつては夏ダイヤで多くの臨時列車が運行された房総地区だがレジャー傾向の変化、高速道路網の整備が進む中、JR後に新車255系「BOSO VIEW」、E257系 のテコ入れはされたが好転するには至らず、その特徴でもある「短距離特急」故に他の交通機関への優位性が出難いまま苦戦が続いている。
6両+3両の「しおさい」、183系の正面貫通路が初めて使用された。 (カメラ CANON EOS-1N RS、フィルム フジクローム RDPⅡ) |
6両編成化により外されたグリーン車サロ183。 |
余剰グリーン車は総武横須賀線に転用された。 |
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