2017年9月12日火曜日

こだわり。

 JR東日本のD51498号機が1988年の動態復元以降、最も大きな外観の変更がなされたのは2010年。中央東線「SLやまなし」号運転に際し、同線のトンネル対策として国鉄長野工場式集煙装置と国鉄後藤工場式デフレクターが装備された時。その際、JR東日本のこだわりが伺えたエピソードに集煙装置装備に際して高さが干渉する煙突を「切詰め」ではなく「取替えた」ことがある。D51の動態復元に際し出来る限り原形に近づけるため、現役時代に「切詰められた」煙突を本来の高さに戻した同社ならではの配慮だ。集煙装置が外された現在は本来の煙突に戻されているが、こういう方針こそが「保存」の価値を決めるものだと考えている。どの分野に限らず現役時代の「手を加え過ぎた」姿の「保存」は、いずれ飽きられてしまうものだからだ。 
「集煙装置」は煙を集めるのではなく、天窓を閉じることで煙を「後方」から流す役目がある。
(カメラ CANON EOS7D) 

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